枝を伐って根を枯らすの最新の日記
広い台所のかまちに腰をおろした
広い台所のかまちに腰をおろした、これ等の近所の商人の語るところによると、この家は人殺しの家であったというのである。この家の主人というのは物持ちの老婆であって、風流好みのこの屋敷を建てたが、一人身の淋しさから、一人の甥御と二人暮しをはじめた。ところが、この甥が女のことで金につまり、この老婆の財産に眼をつけた。そしてばあさんさえなき者にしてしまえば、財産はたった一人の甥である自分の懐にころげ込んでくると考え、或る日、とうとうこの老婆を殺害して、その死体をピシピシと小さくへし折って、箱につめこみ、石の重しをつけ、この台所の井戸深く沈めたのである。この犯罪はその六年間発覚しなかったが、丁度七年目に、老婆を殺した甥とこの男といっしょになった女とが、共に物の化におそわれるが如く、発狂状態になり、はては自分達のやったことを口走り、ついに警察の調べとなり、この井戸の中から箱が浮び上り、白骨と化した老婆の変りはてた姿が現われた――というのだった。看護師の勤め先としてクリニックと病院どちらが良いか - 枝を伐って根を枯らす - mindia(マインディア)
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