自動診断の履歴
コンピュータソフトウェアを使って、人間の医者が行う診断を代替すること。分野によっては、人間の医者の診断よりも精度が高いこともあると言われる。
Curebot
以前、ベイズ推論を利用して、自動診断を行うウェブアプリをつくっていたことがある。その時作っていた、ウェブアプリの名前がcurebot。
体調の悪い、でも、医者にかかる程でもない、というようなユーザーがターゲット。
年齢、性別、症状を入力すると、その入力情報に合致し、かつ、その季節に多い疾患を確率順に列挙する。さらに、疾患を絞り込むための質問を生成し、ユーザーの回答に基づいて、簡単なアドバイスをするというシロモノだった。
精度はそこそこ良かったので、これを利用してビジネスをしようと考えていたんだけれど、いろいろ事情があって結局上手くいかなかった。
下記論文は、その時の残骸のようなもの。
Developing an Automatic Diagnostic System Driven by Consumer-Generated Health Care Data
結局のところ、これらのソフトウェアは、役に立つのか?
多くの自動診断ソフトウェア開発者は、人間の医者に近い「正しい診断」をしようと頑張っているのだけれど、それが、有用であるのかはかなり微妙だと思う。
というのは、そもそも、それらが目指している、「正しい診断」というのは、実は、かなり曖昧であるし、また、必ずしも、患者にとって有用な診療に、「正しい診断」が役に立つわけではないからである。