逆進性の履歴
消費税の逆進性という議論に、最近、疑いを持っている。
別に、高所得者に比べて低所得者の方が消費税の所得に対する負担率が高いということについて異論があるわけじゃない。
問題にしたいのは、資産と消費の関係について。
データの上では、高資産の人のほうが、低資産の人よりも、消費税の所得に対する負担率は大きい。
つまり、消費税は、所得税に比べて、税の帰着という観点から見ると、資産課税に近い働きをするのではないか、つまり、所得の格差を広げるかもしれないが、資産の格差を縮めるのではないかと考えている。
大規模な資産課税が困難であることを考えると、累進性を維持したまま所得税を減税し、同時に消費税を増税することは、ひとつの方策として検討されるべきではないかと思う。