食中毒の履歴

食中毒とは

食中毒とは、有毒な微生物や化学物質を含む飲食物を食べた結果生じる健康障害です。
多くの場合、胃腸障害（嘔吐、腹痛、下痢など）を起こします。

激しい嘔吐や下痢の結果、脱水を起こすことがあり、また、原因菌によっては、けいれんや意識障害、呼吸困難、腎臓障害などがおこることもあります。
健康な成人では、脱水さえ補うことができれば命に関わることは殆どありませんが、子どもや高齢者の場合、対応が遅れると死に至ることもあります。

原因

様々な種類のバイキンやウイルスが食中毒を起こすことがあります。
これらのバイキンやウイルスは、見た目、味、匂いなどでは汚染されているかどうか識別できません。もちろん、腐敗していれば匂いなどで識別できますが、これらの病原体は、腐敗を起こすタイミングよりも早い段階で食中毒を発症させるためです。

対策

１，手をよく洗う…手から食品に細菌が感染しないよう、トイレの後、調理前、食事前などに十分に洗う。洗った後はペーパータオルや清潔なタオルで拭く。
２，食品をよく洗う…野菜や魚介類などは流水でていねいに洗ってから調理すれば、食品に付いているかもしれない細菌を落とすことができる。
３，十分に加熱する…火を通すべき食品はしっかり加熱し、細菌を殺す。肉類などは中まで十分に火を通し、できるだけ早く食べる。スープなどを再加熱するときも、温める程度でなく、十分に火を通す。できるだけつくり置きせず、必要量だけを調理する。

自宅で出来る対応

１，吐きやすい姿勢で寝かせ、水分を補給。食中毒の初期段階で危険なのは、嘔吐したものを気道につまらせてしまうこと（呼吸困難や肺炎の原因になります）、脱水のため腎不全を起こすことです。仰向けの姿勢を避けて寝かせ、スポーツドリンクなどを少しずつ飲ませてあげてください。
２，自己判断で下痢止めの薬などを飲ませないでください。腸内の病原体の排泄が遅れ、症状を悪化させることがあります。
３，二次感染を避けるため、吐いたものや便に触れた場合、必ず手を洗ってください。
４，風呂に患者が入ったあとで、乳幼児を入浴させないでください。また、風呂の水は毎日取り替えてください。

病院に行ったほうがいい場合

１，下痢が１日10回以上起こる。
２，体がフラフラする。
３，意識が遠くなる。
４，尿の量が減る。尿が12時間以上出ない。
５，下痢便に血液が混ざる。
６，嘔吐が止まらない。

疑わしい場合は、内科か小児科を受診してください。もし、どこの病院に行ったらいいか分からない場合は、最寄りの保健所に連絡すれば、病院を紹介してくれたり、対処法を指示してくれます。