危機反応の履歴
先天性奇形を持つ子どもの誕生に対する正常な親の反応
障害受容の過程は混乱から回復までの段階的な過程として説明されることが多い。この図では先天性奇形を持つ子どもの誕生に対してその親の反応を、ショック、否認、悲しみと怒り、適応、再起の5段階に分類している。
ショック
どうしようもない、逃げ出したい気持ちになる。
・ショックの時期を過ごせる環境をつくる。見守る
否認
両親は否認、回避をする。
・十分な観察や子どもとの面会を促す。
悲しみと怒り
子どもを「人間でないもの」と感じる。
愛着形成を躊躇する恐れがある。
・感情表出を促す。negativeな感情も認めるよう援助。
適応
不安と強い情動反応が薄れる。子どもの世話ができるようになる。
・子どもへのケア参加を促すとともに注意が必要
再起
子どもに対する責任を対処する。
父親、母親相互の価値観の一致が今後の生活に不可欠となる。
・互いのこととして考えるよう援助、どのような価値観で再起したのかを必要であれば修正。
トラウマに対するケア
1安定 1-10日
2ストレス管理 5-15日
3深い悲しみとトラウマの解決 10-20日
4喪失への適応 15-40日
SAFER 危機管理ガイドライン
安定stabilize
恐れを感じ、茫然とし、パニックを起こす。
・2次被害防止、安全な場所確保、情報を選択する。
認知acknowledge
状況に対して困惑している。
・現実を認知することを助けるため、会話を促す。
・無理に聞きださない。
助成facilitate
自分のおかれた状況、感情が整理できないでいる。
・困惑して当然であることを認める。気持ちの整理を助ける。
励ましencouragement
感情のケア後、こころと霊の励ましをする。
・祈る
回復、または紹介recovery or referral
介在の最終目的は、自立の回復。
被災者から生きるていける人へ。
・安定と感情的に危険な状態ではないかを注意する。
・紹介できる人に相談する。見捨てられたと感じさせてはいけない。