ロッキード事件

ロッキード事件とは、当時アメリカの航空機製造メーカーであったロッキード社が、日本にトライスターと呼ばれる飛行機を売り込むために行った贈賄に端を発する大規模汚職事件のことです。

この事件でロッキード社が売り込みを掛けたL-1011トライスターですが、当時はマクドネル・ダグラス社のDC10やボーイング社のB747がライバルで、その２機種に押されアメリカ国内を始め世界各国で苦戦していました。日本国内でも日本航空が既にDC10を大量発注してました。一方の全日空は連続事故等による経営危機に陥り、結果日本航空から社長が派遣されるなど国と日本航空主導で経営再建に当たってました。

その後無事に業績回復し、高度経済成長期に押されて大型の旅客機を導入することになりました。その時候補に挙がったのが先に挙げた３機種です。トライスターは開発遅れ、B747は大き過ぎると言う理由で退けられ最終的に全日空はDC10を発注しました。

しかしこの当時ロッキード社はトライスターをどうしても売るために、世界各国の政治家や航空関係者に賄賂を贈っていました。日本も例外ではなく、多くの政財界の人間がこれに関わったのです。DC10発注を決めた日本航空出身の社長は疑惑捏造により退陣に追い込まれ、その後全日空社長に着いた若狭によってトライスターが発注されました。もちろんこれにも賄賂が関係しています。またこの事件が最大の汚職事件と言われる所以は、贈賄当時現職だった田中角栄元首相が事件に関わっていた事でしょう。彼は実に５億円の賄賂を受け取ったとされてます。

元総理大臣が逮捕されるなど、当時の国民にとって衝撃的な事件だったと思われます。他にも多くの政治家や関係者たちが逮捕されました。つまりロッキード事件とは「ロッキード社が飛行機を売るために、政治家や関係者に賄賂を贈った大規模汚職事件」です。ウィキペディアで調べれば更に詳しく書いてあるので、是非一度そちらをご覧下さい。