コモンズ・ライセンス
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自分のブログより(http://d.hatena.ne.jp/Spiny-anteater/20090616)
新しいライセンスの形ですが、なにがすごいのかという結論から書くと
「作品を勝手に使ってしまう”フリーライダー”の存在が自分の利益になる」
というパラダイムシフトを可能にしたところです。
一般的な感覚だと、「ライセンス」というと特許ライセンスのことで、
* 発明したものに特許がつく
* 他の人がそれを使うことはできない
* 使用を許可するにしてもライセンス料を徴収
というイメージだと思います。
このシステムだと、良い発明をした人はお金がもらるので、発明をするモチベーションも高まるというメリットがあります。
しかし、一度権利化された技術は使用が制限されるので、使いにくい。
また、申請に時間がかかるため、Webビジネスモデルやソフトウェアなどスピーディに変化するものには対応しづらい。だから実質は無法状態になったりする。
ということで、
* 権利化することが開発スピードを下げてしまう
* 進化スピードの速い分野に相性が悪い
という問題があります。
それに対し、コモンズ・ライセンスは基本的に
「この人の制作物ですよ」という表示を出せば転用・改変OK
というゆるさがポイント(厳密にはもっと細かい区分があるし、制限される場合もありますが)。
それで何が起きるか、というと、コモンズ・ライセンスで公開したものは、どんどん転用されたり改変されるうちに、進化してゆきます。
アイディアの良い短編小説を公開したら、超大作に変化するかもしれない。そして、制作者の名前は表示義務があるので、多くの人が使うような良いアイディアを出した人はいわば「名が売れる」。
自分のアイディアをフリーライドする(悪く言えばパクる)人が、自分の宣伝者になるということで、ビジネスモデルなんかもフリーライドされるほどにその会社の知名度が高まるという正の循環が期待できます。
サービス業なんかでは利益に直結しますね。
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