ロールプレイング大会
今どこのショッピングセンターでも行われているロールプレイング大会について一言コメントしたい。
ショッピングセンター協会の大会が20周年、ルミネのルミネスト大会が10周年を迎える。どちらも設立と企画運営、審査員として深くかかわり合い成長を共にしてきました。
ショッピングセンター協会のロールプレイング大会は、第20回SC協会設立の目玉企画として相談を受けました。「販売員の地位を向上させたい」という強い志がこの企画の原点にあります。舞台の鏡やテーブルの位置は鈴屋時代の鈴屋大学での舞台がベースになっています。
当時 評価にアイコンタクトとパフォーマンスを取り入れた点は画期的なことでしたが、協会はアイコンタクトやパフォーマンスという言葉に評価に抵抗があるらしく、最終の評価項目は「体現力」という名前になりました。
それまでの接客はお作法が基本で、当初は手を前に組み一礼をしてお客様を迎え入れる待機の姿勢が基本。日本のおもてなしの世界では、ながら作業は禁止でしたから、画期的な切り口でした。いまでは〜作業しながら迎え入れがあたり前になり、動きながら迎え入れる動作は、動的待機という名前で一般に浸透しています。
皮肉なものであんなに躊躇していたパフォーマンスが一人歩きし、販売技術というより会場を盛り上げた楽しい人が高い評価を受けるようになりました。一般審査員の数が多い分、ますますその傾向を高まりました。
ロープレ大会は大ヒットして注目を浴び、全国SCにあっという間に広がりました。大きなビジネスになりました。商売としてのロープレ業が増え、私は波に乗れずロープレの指導は止め、SC協会も去りました。
そしてルミネと出会い、新しいロールプレイング大会として進化してきました。それはルミネ理念「お客さまの思いの先をよみ、期待の先をみたす」の具現化であり、ルミネらしさの仕組みがあって成り立ってきました。CSの強化、店頭販売の笑顔化でもあります。
ルミネスト大会はスタッフモチベーションを上げる最大のイベントになりました。不況下で芸能界でも芝グランドプリンスホテル4000名収容のホールを借り切る会社はありません。いま10年目を迎えたルミネスト大会、最初から審査員しているのはビームスの設楽社長と僕だけになりました。今後10年 どういう進化をとげていくのか楽しみです。
ただ、忘れないで欲しい。ルミネスト大会のもう一つの役割は、店頭強化の表現であり、具体的には入店客数アップ、セット率アップ、カード獲得率アップ、そしてロス率削減効果です。内容は企業秘密ですが・・・
目的と手段を混同することなかれ。目的はただ一つ 理念の具現化。
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