すべては、お客様の為に
今年もあと僅かになりました。現場を巡回すると販売員の数が少なく作業に追われ接客できていません。作業している顔が怖いです。
百貨店、業販店、専門店、小売のリアル店舗の苦戦が続いています。業界を代表する伊勢丹三越もセールを早めるそうです。
極力価格競争を避け、売り切るチカラを高める・・・あのこだわりが懐かしい。経営者のレベルダウン。
AI時代は、仕事の50%近くがコンピュタ化し、仕事は合理化され、人間の仕事がなくなるという情報が流れています。このままだと、いまのリアル店舗の衰退はどこまで落ち込むのでしょうか?まだ底が見えません。
光があれば影もある。新しいビジネスもどんどん生まれています。ビジネスの笑顔化も加速しています。チャンスの時代なんですが、小売業に元気がない。夢がない。お金もない。教育をコストとして削減。
どんなに時代が変わろうと私たちが人間である限り、笑顔のあるところに人が集まり、お客様の心が開けば、財布も開くという大原則はかわりません。
こういう時代だからこそ、現場に目を向け、そこで起きている小さな事実に目をむけ、仮説検証する。基本、基本、基本が大事。すべては現場第一主義です。現場巡回もしないで、本に書いているようなことや夢だけを語るダメ経営者が多くなりました。
だからこそ、笑顔の楽校を通し、私がお店で見たこと、指導した事実をお伝えします。このエッセイはまだまだ続けます。自己満足かもしれませんが、笑顔の楽校を通し、笑顔が一人でも多くの人に広がることを願っています。読んでくれて、ありがとうございます。
すべては笑顔のために・・・
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笑顔の楽校 30
ケース⑪ バッグのブランドショップ
お店はお客さまの為にある。こだわりの空回り・・
黒を基調としたかっこいいお店ですが、冷たく見えて入店しにくい。せっかくのこだわりの商品も通行客から見えにくいために魅力が伝わらず、閑散としています。
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第一印象=黒!のお店です。例えるならば、黒のスーツにサングラス姿のクールな男性。かっこいいけど近寄りがたく、通行客からすると興味はあるものの、店内もやや暗めなので入るのはちょっと勇気が要る…といったところでしょうか。
ここは人気ブランドバッグの専門店。店内もヨーロッパのブティック風で、並々ならぬこだわりを感じます。驚いたのは質・数ともに品揃えが見事なこと。大手百貨店でもこれほどのところはなかなかありません。バッグ好きにはたまらないでしょう。
販売スタッフはお客様に気づくのが早く、声もきちんとかけていて、レジでの対応も丁寧、好印象です。でも、手を前に組んで直線的に近づいてくる、笑顔がない、セカンドアプローチもないのがもったいない。
店頭に置かれた小物類のショーケースが人目を惹きますが、もちろんロックされていて、スタッフはお店の奥にいるため、お客様は気軽に手に取ることができません。
なにはともあれ、これだけの在庫を抱えているということは、絶対に売れなきゃいけない。売れるためにはお客様に一人でも多く入店してもらわなければなりません。
入らなければ売れない。
お店を入りやすくするカギは「店頭」
ではどうしたら、とっつきやすいお店になるでしょうか? ブランドショップとはいえ、舞台がSCなのですから、もっとフレンドリーにウェルカムの体制でお客様に接しましょう。カギはウェルカム体制です。
①店頭でアイコンタクト&笑顔
店頭のショーケースをきっかけに、気軽に立ち止まっていただきましょう。ケースを開けてお掃除したり、プライスカードを並べ替えたりしながら(=動きをつけることがポイント)、通行客にアイコンタクト&笑顔でお声かけします。
②トライアルでの会話シーンを見せる
立ち止まってくれたお客様には「お取りしましょうか」。さわってみてわかる良さ、さわる楽しさを感じていただければセカンドアプローチのきっかけができます。さらに、そうしたお客様とのシーンを店頭で見せることが「呼び水」になります。
凝ったハードはお金がかかるわりにはすぐ飽きてしまいます。ソフト(スタッフ、笑顔)はお金もかからず飽きません。しかも磨けば磨くほどお客様の心に幸せをもたらします。せっかくのこだわりのコンセプトも、「誰のための」を忘れてしまっては独りよがりにすぎないのです。
【コミュニケーションUPのポイント】
1 早く気づいてゆっくりアプローチ
「いらっしゃいませ」のあと、奥まで見て
いただいてからお声かけを。商品をじっ
くりご覧いただくにはPOPの工夫も。
2 雑誌(掲載記事)を活用する
バッグが特集されている雑誌が雑然とお
店の一角に積まれていました。商品と記
事をセットでディスプレイすると、セカ
ンドアプローチのネタになります。
3 スポットライトで商品を引き立たせる
画一的に薄暗い照明では商品のよさが伝
わりません。店頭近くのSALE品にはス
ポットライトを当てるなど、メリハリを。
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