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健康管理アプリの挫折

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健康管理を目的としたスマートフォンのアプリとか、ウェブベースのサービスとか。

個人の健康管理のために、個人の食事内容、するべき運動、内服薬、医学的検査結果、体重や血圧などを管理したり、必要に応じてアドバイスを受けられたりするサービス。

すでに、無数のサービスがリリースされているが、どれも商業的には成功していない(唯一の例外が、「ルナルナ」かもしれない)。

おそらく、何かが足りないのだと思う。

僕自身のこの分野での挫折の経験から、この「足りないもの」について、思うところを書いてみたい。

2012年初め頃からの経験

はじまり

実は、僕は2012年1月頃に、ウェブベースの健康管理サービスをスタートさせた。自分がずっとみている患者の一部だけを対象にした小さなサービスだ。将来的には、もっと多くの人に広く使ってもらおうと思っていたけれど、万一変なトラブルになっても困ると思って、とりあえず何かあっても自分が医学的なサポートをできる、小さなグループから始めてみようと思ったのだ。

対象にした患者は、僕がずっと診ている患者のうち、日記をつけたりブログをつけたりしていた人たち(「ブログ医者」を参照のこと)を中心にした。

意外な好反応と、問題

僕は、当初、多くの患者がこういうサービスを使いはじめることに抵抗を感じるかもしれない、あるいは、はじめてみたとしても3日坊主になるんじゃないかと思っていた。

実際には、意外なほど多くの患者がこのサービスを積極的に使ってくれた。彼らは、自分の生活の中での様々な健康のための工夫を記録してくれた。問題は、むしろ、このサービスによる生活介入やそれに対して彼らが入力してくれる生活記録が細かすぎることだったんだ。

実は、医者は、日常生活の中でどのようにしたら健康のためによいか、ということについて、あまり細かいことを知っているわけではない。僕たちが詳細に知っているのは、病院の中のことが中心なんだ。僕たちは、日常、診察している患者が自宅ではどのような生活を送っているかについて、詳細に知る手段はないし、

(少し時間がないのでつづきはいずれ)

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