PHRの履歴
Personal Health Recordの略。
健康情報を、消費者自身が管理するシステム。論者によって多少内容は異なるが、大抵は、ウェブインターフェイスを経由して消費者が自身の健康情報にアクセス出来るようにする、という話。
多くの論者では、EHRとの境界は曖昧だが、EHRが、病院など医療機関主体で語られる概念であるのに対し、PHRは消費者主体で語られる概念という気もする。たぶん、同じシステムの別の側面。
これまで病院が保存していたカルテや処方箋等の情報や、体重からアレルギー情報、さらには歩数計のログといった一連の医療・健康情報を、消費者が生涯にわたって直接的に自己管理することによって、医療サービスのパーソナライゼーションや健康管理の効率化・最適化を実現する、らしい。
「現在、病院が管理しているデータをどういうふうにPHRに移し替えるか」という議論がなされることが多いが、正直言って、ハズしていると思う。
というのは、主観医学という観点から見ると、PHRの中でもっとも重要な情報は、病院のカルテから転記されるデータではなくて、消費者自身の日常生活の記録だと思われるので。