電力自由化の間違ったイメージ ~自由化で停電多発・電力不安定にはならない~
電力自由化のメリット・デメリットとしてよく挙げられるのが、メリット:価格競争により電気料金が安くなる、デメリット:電力会社によって、電気の質が変わる/選択した電力会社が倒産したら、電気が安定して供給されなくなる、という点だと思います。メリットについては、一概に「安くなる」とは言えないものの、電力供給会社間の価格競争や営業努力が生じることは確かで、これまでよりも多面的なサービスが展開されていることは事実です。一方、デメリットとしてよく言われる、電気の質や、安定供給への不安については、間違ったイメージであるということができます。
まず、電気の質についていえば、どの電力会社もこれまでの送電網を引き続き使用することになるので、電気の品質が変わることはありません。電力会社によって変わることもありません。発電方法についても同じで、元の発電方法が、火力でも風力でも原発でも、それこそ地熱や再生エネルギーでも、電気の品質はどれも同じで、変わりありません。ですから、ここの会社は○○発電だから電気の質が・安定性が・・・というようなことは、理論上起こり得ないことなのです。
さらに、電力会社が倒産したら、送電が止まって停電するのではないか、と思われている人も少なからずいるようですが、そんなことはありません。倒産に限らず、何らかの事情で特定の電力会社の送電がストップするようなことが万一あっても、同じ地域の電力会社から自動的に供給されるようになっているからです。
間違ったイメージや情報で不安になることなく、電力自由化や電力会社について、正しい情報をもって選択し、有効活用できるようにすることが大切です。
コメントはまだありません