クラスの友達が先生
『学び合い』が西日本新聞の記事にでてました。
以下、URL
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/57943
佐賀県の佐城教育事務所が管内(佐賀、多久、小城市)の小中学校で昨秋から取り組む「学び合い」授業が、学力や人間関係の向上に一定の成果を挙げている。子ども同士が教え合い、先生は原則何も教えず、課題設定と理解度のチェックに徹するスタイル。同事務所によると、学び合いの組織的な取り組みは九州でも初めてという。その教室をのぞいてみると‐。
「約分するところがあるから、よく見て」
「うん。多分できる」
佐賀市巨勢町の巨勢小6年1組。算数の授業が始まった。担任の松田圭司教諭(34)は、学習目標として「分数÷分数の計算をみんな解くことができる」とだけ黒板に書いた。児童39人は4、5人のグループに分かれ教科書の問題を解き始めた。
すらすら解き進む子もいれば、手が止まったままの子も。苦戦する子に理解度の進んだ子がそっと近づいて助言する。松田教諭は教室を回り、理解度を確認するだけだ。黒板に文字を書き足すことはなかった。
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「教えるのをやめることは苦しかった」と、松田教諭は授業を始めたころを振り返る。「でも、教師の出番を少なくすることが、児童のかかわり合いを生んだ」とも。
この一風変わった授業の仕掛け人は同事務所の桜井俊史所長。学力低下や不登校などの解決策を模索する中で、上越教育大の西川純教授が提唱する「学び合い」授業に出合ったという。
「教師が教えないで授業が成り立つのか」。半信半疑で実践授業をのぞくと、「子どもの表情は生き生きとし、とても意欲的だった」(桜井所長)。管内の小中学校から20人の教諭を選び、昨年11月、実践を持ち掛けた。教諭たちからは「教師の仕事放棄では」「塾に行っている子を利用している気がする」などの声も出たが、現在も約10人が継続中。保護者の苦情はないという。
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松田教諭のクラスでは2学期に入り、算数の単元末テストで初めて全員が80点を超えた。松田教諭は「常にだれかがその子にかかわっていて、学力が低い子も置き去りにならずに済んでいる」と手応えを語る。
子どもたちの評判も上々だ。森大地君(12)は「みんなで答えを導き出すと、いろんな意見が出て面白い」。古川怜奈さん(11)は「普段あまり話さない子とも話すようになった」と喜ぶ。
学び合いの先進地・愛知県犬山市で教育委員を務めた名古屋大大学院の中嶋哲彦教授(教育行政学)は「教師は子どもたちがどんな学び合いをしているか、陰から十分な注意を払う必要がある。学級規模を小さくするなどの条件整備も大切だ」と助言する。
6年1組の教室前に児童が感謝する人にあてたカードが張ってあり、こんな言葉があふれていた。「学び合い、一緒にしてくれてありがとう」
=2008/11/06付 西日本新聞夕刊=
ただ、いくつか注文をつけると…
>学び合いの先進地・愛知県犬山市
厳密には、西川純教授の『学び合い』と愛知県犬山市の「学び合い」は考え方が違うのになー。
犬山市の「学び合い」は佐藤学教授の「学びの共同体」。
例えるならgoogleとマイクロソフトくらい違いがある。
>名古屋大大学院の中嶋哲彦教授(教育行政学)は「教師は子どもたちがどんな学び合いをしているか、陰から十分な注意を払う必要がある。学級規模を小さくするなどの条件整備も大切だ」と助言する。
>学級規模を小さくするなどの条件整備も大切だ」と助言する。
『学び合い』では、例えば5年生と6年生だとか、異学年で構成する条件整備の方が有効で、学級規模を小さくすることは有効ではない。
基本的に、『学び合う』文化ができれば学級規模はある程度大きいほうが、「自分に合った教え方をしてくれる」「自分の教え方を必要としてくれる」「いろんな人たちと関わり合いをもてる」という点において有効。
まー
ケチつけるのはこれくらいにしておきます。。
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