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エクマットラ

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バングラデシュの首都ダッカでストリートチルドレンの支援活動を行うNGO。ストリートチルドレンには様々な背景を持つ子がいるが、エクマットラでは特に、親はいるが複雑な事情で義務教育を受けられない、仕事をしなければならないため義務教育に通う時間が無い子ども達を主な対象として教育活動をしている。
路上生活からでも努力次第であそこに立てる、というモデルを育成する教育活動を行なっている。具体的には次のようなステップで活動を行う。
1)青空教室
読み書きや計算、情操教育を週に一度、行う。路上生活する子ども達は読み書きや計算ができないのはもちろん、路上で遊びたい時に遊び、食べたい時に食べ、寝たい時に寝る・・・という自由を謳歌した日常生活を送っている。その結果、人と一緒に何かをする協調性や、時間を守ること、バングラデシュの習慣を知り馴染むことなどの力が無い。青空教室ではそのための歌や踊り、バングラデシュで盛んな詩の朗読などを教えている。行われる場所は多くの野宿者が集まる聖者廟の建物を借りて、そこで行なっているため、文字通り青空の下で教室が開かれるというわけではない。当初は青空の下で行なっていたが、天候の影響を受けて継続的に行えないことや、自由に出入りできる環境が時間を守ることや勝手に抜けだすこと、また部外者の大人が邪魔してくることなどを防ぐことを考慮し、入り口にゲートのある建物内で行なっている。

2)自立支援センター
青空教室で勉強の意欲があると認められた子ども達に、次のステップである自立支援センターへの入居の機会が与えられる。自立支援センターは親元から離れ、24時間、食事や勉強、技術訓練、娯楽などを通して集団生活を行い社会性を身に着ける施設である。親から一定期間離すことは子ども達にとっても親にとっても辛いことであるが、社会性の低い親と会うことで、子ども達に養われかけている社会性が元に戻ってしまうため、月に一度の参観日と、年に2度あるイード休暇の帰省の他は親とは会えない。慣れないうちは抜けだしてしまう子ども達もいるが、親は自立支援センターに入居する前にスタッフとの入念な話し合いが行われ、教育の意義や子ども達と会えないことなどの理解を得た上での入居が決定するため、親の意志は固い。子ども達も先に入居しているお兄さん、お姉さんたちやスタッフから社会性を学び、慣れてくると抜け出すことも無くなってくる。子ども達は義務教育を受けるため学校に通うが、センターでも自習の面倒を見るスタッフや、パソコン技術、ダンス、歌、宗教、絵、スポーツの授業などもあり、自由時間には各々テレビを見たりスポーツをしたり絵を楽しんでいる。

3)職業訓練アカデミー
自立支援センターで教育を受けながら社会性を身に付けることができた子ども達は、次のステップである職業訓練と高等教育を行うアカデミーに上がる。アカデミーは首都ダッカから150kmほど離れた農村部にある。バングラデシュは多くの農村からなる国であるが、ストリートチルドレン達は様々な事情の結果、村では生きていけ無くなり都市に出てくる。しかし都市に住むほとんどの裕福なバングラデシュ人でさえも農村が自らのアイデンティティー構築には欠かせないと考え、休暇には農村に帰省することを楽しみにしている。路上生活者は都市部にいるが、農村には戻れない人が多く、子ども達のアイデンティティー構築のためにも農村での生活がバングラデシュで生きていくためには重要であるという考えから、その場所に作られている。子ども達は地域の学校に通いながら、アカデミーで縫製技術やパソコンスキル、お菓子作り、農業などの職業訓練を受けることができる。その後社会で自立していくためのスキルがここで養われる。

映画アリ地獄のような街

エクマットラでは、外国からの寄付金に頼ることはストリートチルドレンの問題の根本的解決には至らないと考えている。バングラデシュ人にとって、道端にいる子ども達や路上生活者がいる光景は当たり前の光景であり、スーパーマーケットの前や交差点で物乞いされることも当たり前となっている。そのため、それが社会問題であるということに気づかず、そんなことは海外の裕福な国の人がやれば良い、という依存体質も、さらにそれを強めている。
しかし自国の問題は自国民で解決すべきであると考えているエクマットラでは、バングラデシュの富裕層や企業からの理解や協力を重視している。その理解を得るために、最も直感や情に訴え伝わりやすい映画を製作し、大学生や企業人、政治家等に映画を見せることで啓発活動に成功している。ストリートチルドレンがどの様な困難に直面しているかを描いた映画アリ地獄のような街』の上映をした結果、多くの富裕層や専門技術者からの協力が得られ、大学生のボランティアスタッフの協力も得ることができ、上映会から得られた資金も収入源として活動に使われている。この映画バングラデシュ国内だけでなく、日本や韓国、ドイツでも上映されたが、これはアカデミー設立のための資金が不足していたことを補うための一時的なものであった。

エクマットラソーシャル・ビジネス

エクマットラNGOという非営利組織でありながら、寄付や募金に頼る活動では、継続的な、また必要なタイミングで必要な活動が行えないという問題が起きやすいため、自己収入源を持つことも重視している。上記映画製作や映像制作もその1つであるが、他にも農業やお菓子販売、グッズ販売、レストラン経営、縫製工場などのビジネスも手がけてきた。ソーシャル・ビジネスが流行する中、エクマットラもその1つとして注目されているものの、エクマットラのリーダーはその定義や意義に疑問を感じており、自らソーシャル・ビジネスとして名を売ってはいない。
これらの事業は子ども達の将来の就職先の1つにもなるという考えのもと、アカデミーでの職業訓練とも合わせて教育されている。

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