日本人の笑い1(神々と笑い)
笑顔アメニティ研究所を設立して20年以上が経過しました。設立した頃は、笑顔をビジネスにするなんて変人扱いでした。今は、笑顔のない幸せやビジネスは考えられません。いい時代になりました。みんな笑顔、笑顔・・と言うようにもなりました。でも、それ本当に笑顔ですか?ほとんどの場合が笑い。
僕が笑顔を指導する上で一番苦労するのは、日本には笑いと笑顔の違いがないことです。英語は、LaughとSmileは明らかに違います。声を出して笑うのはLaughです。フランス語でもRireとVisageと区別されています。日本語は、とてもわかりにくい。そのルーツを探りましょう。
「笑い」の語源は、日本の自然や歴史、さらに文化的な背景が大きく影響しています。日本神話に出てくる「笑い」のルーツを知ることができる物語があります。
太陽の神 天照大神(アマテラスオオミカミ)が、自分の命を聞かない暴れ者の神 スサノウノミコトが人々を苦しめるので、怒って天の岩戸にこもってしまいました。この世は真っ暗です。困った他の神々(八百万の神)は岩の前で踊り、自分達が笑ってこの世がいかに楽しいかを訴えました。すると、天照大神が岩戸を開け隙間からのぞきました。次に美しい女性の神 アメノウズメノミコが全裸に近い姿で踊りだします。神々は楽しそうです。それを見ていた天照大神は岩戸を開け出てきました。そして、この世に明るさが戻りましたという神話のお話です。
その時の、美しい女性の神(アメノウズメノミコト)が両手で皿を高く上げ、両足を開いて楽しそうに踊ってる姿が「笑」とされています。
神々の笑いが、人々の笑いや活気、生産と結びつき「幸せ」をもたらすとされています。さらに、呪術的な要素も含まれます。
今でも、日本各地には笑いに関わるいろんな行事が伝わっています。有名なのは山口県の防府市の「お笑い講」は、毎年12月のはじめその地域の戸主が集まって大笑いをしている。一年の豊作に感謝して笑い、次の年の豊作を祈って笑い、最後に今年一年の苦労を忘れるため大笑いする。
このように日本の「笑い」は、おかしいから笑ったり喜んだりするだけでなく、笑うことによって幸せを得ようとするのが日本の笑いのルーツであります。
◆笑顔の法則7
日本の古代神道 笑えばすべてが救われる
コメント
このブックにはコメントできません (ログインするとコメントできます)
コメントはまだありません