笑顔で万引きが減る
笑顔の楽校24
ケース⑥ 書店
笑顔で万引きが減る
たくさんの防犯カメラが取り付けられた店内は、レジ以外に販売員の姿が見当たりません。でも実は、防犯には販売員の笑顔と挨拶のほうが効果的なのです。
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奥行きは浅いのですが、左右にかなり長い、150坪くらいありそうなお店。オープンなつくりがとても明るい雰囲気を醸し出しています。
書店ならではの特徴は、エンターテインメント的要素と知的要素が相まった独特な空間に、さまざまな年齢層が集うという点だと思います。もう一つの特徴は、物販のなかで最も忙しくて大変だということ。毎日約200冊の新刊本、雑誌、コミックの種類も半端じゃない多さ。そのうえ発行日はまちまちで、本が届いては補充、返本の繰り返し……。
これらの作業を優先させると、どうしても入り口等に台車が置きっぱなしになりがちで、お客様のじゃまになったり、小さいお子さんにとっては危険だったりするのですが、このお店は珍しく台車が見当たりませんでした(時間帯にもよるのでしょうが)。
ただ、ポスターやチラシが多いという書店特有の事情も手伝って、レジカウンター周りはやはり乱雑でした。お取り寄せの本やら書類ファイルやら商品やらがごった煮状態。横から見ると、足元にもダンボール箱や紙袋が置いてあるのが一目瞭然。こうした状態は見た目が悪いだけでなく、販売員のミス、つまりロスにもつながるので、至急改善すべきですね。
防犯は機械任せでなく、
販売員の笑顔と挨拶で
ロスといえば、書店は万引き等の防犯対策が深刻な課題で、昨今はカメラ付き携携帯電話で誌面撮影する「デジタル万引き」にも頭を悩ませています。このお店も、防犯ミラー(装飾を兼ねた鏡も含む)と防犯カメラがそれぞれ10個以上取り付けられています。一方、販売員は店内2カ所のレジ以外、姿がありません。こんなに広いお店なのになぜ……。きっと奥で作業しているのでしょうが、店内に目が行き届かないのは防犯以前に気になります。
こんな事例があります。昨年の話ですが、万引きの多い専門店がありました。防犯カメラを設置しましたが、3月から8月までの6ヶ月で21件の万引きがありました。9月から僕の研修がスタートし、店頭での「~しながらアイコンタクトと笑顔」を強化しました。
すると驚きです。9~11月の3ヶ月で1件に激減したのです。泥棒さんはポジティブな笑顔や挨拶に敏感に反応するんですね。
【コミュニケーションUPのポイント】
1 元気プロデューサーを配置しよう
いわゆる笑顔の気配り役。「何かお探しですか? ご案内いたします」とお声かけします。お買い物の手助けがメインですが、防犯対策にもなり、一石二鳥。
2 アイコンタクト+笑顔で明るく挨拶
書店なので大声はNGですが、レジでは必ずお客様の目を見て、笑顔で明るくきちんと挨拶しましょう。
3 商品はきれいに並べる
棚や平置き台の本が乱れていると、見た目がよくないだけでなく、購買意欲が損なわれます。常に整理を心がけましょう。
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「笑顔入門講座」の募集開始。
11月16日(木)14時〜16時。
浅草文化観光センターにて、お会いしましょう。
今回は、笑顔呼吸法を始めて紹介します。仏像は、なぜ微笑んでいるのでしょうか?
微笑みには理由があるんです。
http://www.egao.co.jp/smn/gaccou/
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