常に動きと表情をつける
笑顔の楽校 34
ケース15 カジュアルシューズ専門店
常に動きと表情をつける。
商品力で売れていますが、お店に活気がありません。元凶は「手を前で組む」姿勢にあり。その手をほどいて目線を上げて、笑顔で接客すれば、売上も倍増です。
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メジャーなブランド品を取り揃え、価格で勝負しているカジュアルシューズ専門店です。エスカレーター前のいちばんいい場所で、入り口も広く、動線もいい。テーマ、ブランドごとに買いやすい売場構成で、レジカウンターも小さいわりにはとてもよく整理されています。靴はデザイン、色、サイズが多様でバックヤードが乱雑になりがちですが、非常にきちんと整理されています(偶然、仕切りのカーテン越しに見えました)。
環境ベーシック的に非常によく考えられたお店だと思います。
そして、ウェルカムステージである店頭に販売スタッフが配置されている点もとてもいいですね。他のお店は店頭が無人のケースが多く、いてもすぐに奥に引っ込んでしまいます。このお店は「しくみ」としてやっているのでしょう、少なくても僕がリサーチしていた約30分間、必ず1人は立っていました。
手を前に組むのは待ちの姿勢。
笑顔がなくなり、活気ダウン
が、残念なのは、そのスタッフが手を前に組んでただ立っているだけだということ。楽しそうな雰囲気が全くないんです。お客様が1mくらいに近づくと「いらっしゃいませ」は言いますが、アイコンタクトも笑顔もありません。暇になると、所在なげに下を向きながら手を前に組んで店頭をウロウロ……。
お客様とお話する時には手を組んでも、近づく時に手を組むのは不自然で、お客様は警戒心を持ちます。
手を組むと心も顔も固まり、ナチュラルな笑顔とはかけ離れてしまいます。“守りの姿勢”から活気は出ません。販売スタッフはお客様の1.5倍テンションが高いくらいがちょうどいいのですから、手を組むのは御法度です。
そもそも店頭になぜ人が必要か?それは「お客様が入りやすくするため」。入ってくれなきゃ売れないのです。特に閑散時間には重要です。そのためには、
◎通路のお客様に声をかける
通路3mくらいは自分のお店のお客様と思ってお声かけします。
◎入り口近くでの接客シーンを見せる
このお店の場合、ちょうど鏡があるのでその前で接客しましょう。入り口に向かって(通路にお尻を向けない)楽しい雰囲気を通行客に見せると入店率はアップします。
現状、このお店が売れているのは商品力と価格力のおかげです。販売スタッフの活気と笑顔が前面に出てお客様と楽しい会話ができるようになれば、もっともっと売れるはずです。
「人」の力を発揮して売れるようになるのが、販売の醍醐味ですよね!
【コミュニケーションUPのポイント】
1 「聞かれやすい」雰囲気をつくる
おとなしい販売スタッフの場合、お客様から何か聞かれるのを待つスタンスになりがち。ならばせめてお客様の近くで作業(靴を拭きながら、商品の位置を直しながらなど、〜〜しながら)をもっと見せると、コミュニケーションのきっかけになります。
2 目線を上げてアイコンタクト&笑顔
営業時間中、下を向いていたり無表情はNGです。
3 接客(笑顔)の得意な人が店頭に立つ
店長は奥での作業は極力減らし、店頭で接客を。
にぎわいが違ってきます。移動作業台を導入するのもよい方法です。
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