第一回 MBA道場セミナー (2007/12/1開催)
『第一回MBA道場「キャリアアップについて考える」』が開催
12月1日東京、渋谷の道玄坂の一室にて
『第一回MBA道場「キャリアアップについて考える」』が開催された。
このイベントは通常のセミナーとは少し違う。
MBA修士の資格をもって活躍している主催者3名がスポンサーを募り、
就職活動中の学生や若手社会人のネットワーク構築の為に
完全にボランティアで開催されている。
MBAは資格ではなく学位であり、
MBA学位を持っている人の中には本当に様々な
バックグラウンドを持っている方がたくさんおり、
いろんな考え方や価値観がある。
そこでディスカッションすることで共通の価値観を見つけていきたい。
というのが趣旨である。
ゲストが話し、参加者は聞くというのではなく、
みんなでディスカッションしながら進行するというものだ。
第一回目のスポンサーは株式会社アゴス・ジャパン
ゲストスピーカーは 株式会社ロケーションバリュー
代表取締役 CEO 砂川 大、
日本アイ・ビー・エム株式会社
ゼネラル・ビジネス事業
テリトリーマーケティングマネージャー矢上 清乃
の二人である。
二人もボランティアでの参加となった。
オーガナイザーはゴールドマン・サックス証券株式会社入住 寿彦 、
慶應義塾大学商学研究科後期博士課程 清水 隆介 、
株式会社アゴス・ジャパン 水野 裕子。
会場は初回にも関わらずほぼ満席となった。まず、水野の挨拶から始まり、今回のスポンサーアゴス・ジャパンの代表取締役の挨拶から入住の司会へバトンタッチ。その後、参加者の自己紹介が行われ、砂川、矢上の自己紹介・参加者からの質問が各30分ほど行われた。驚いたのは、参加者の自己紹介の上手さだ。ほとんどの参加者が20代前半にも関わらず、雄弁に自己紹介を進めていく。それには主催者側も驚きを隠せなかったようだ。
次にロケーションバリュー砂川氏の自己紹介。砂川氏のもつ人生観、ビジネスモデル、三菱商事入社、その後ハーバード・ビジネス・スクールに留学、途中UBS証券とマッキンゼーでインターン を経験。卒業後、2003年に米国の独立系VCであるGlobespan Capital Partnersに入社、その後同社日本事務所の開設を行い日本代表に就任。2005年3 月にロケーションバリューを創業し、現在に至る。
ゲスト自己紹介
砂川氏は力の入った言葉で若者たちに自分の思いを話し、質問に答えた。
ローケーションバリュー社の設立にいたるまでのエピソードや人生観についてだ。参加者からは「ハーバードビジネススクールを選んだきっかけは?」「大企業を辞める時に不安はなかったのですか?」「砂川さんの最終的なビジョンを教えて下さい」などの質問がなされた。
続いて日本アイ・ビー・エム株式会社 矢上 清乃氏の事自己紹介が始まる。
名古屋市出身の矢上氏は金融情報サービス会社での企画営業、外資系信託銀行での資金運用業務を経て、2002年5月にU of Texas at AustinにてMBA取得 (Marketing専攻)。
UT MBA卒業後、IBMビジネスコンサルティング サービス(株) にて製造業の業務改革コンサルティングに従事、その後IBMへ帰任し、名古屋へ転勤し中部地区のマーケティング業務に従事中である。
矢上氏は仕事以外にもいくつかのボランティア活動をしており、多忙な毎日を送る。その中で大事にしていること、自分の価値観を変えた出来事など、ざっくばらんに話す。
質問には「どうして旦那さんがいて、経済的に苦しくないのに働くのですか?」「順調にキャリアアップを図れる人は輝いて仕事をしている人だと思うのですがそういう人は回りに大勢いますか?」などがあがった。
参加者全員でディスカッションを行う
後半は主催者、ゲスト、参加者が円になり、ディスカッションが行われた。
就職活動で聞きたいこと、キャリアアップとは?などが議題だが、それにこだわらず参加者全員が手を上げ、もちろん答えるのもゲストだけではなく、参加者同士での受け答えも多々あった。
終始和やかな雰囲気で進行された。
その中で話し合われた質問をいくつか抜粋する。
〇就職の時にどういう風にキャリアを積んでいきたいという軸はありましたか?
〇数え切れない程の就職情報がある中でどうやって選別しているのですか?
〇就職した後に、次に目標にするのはどんなことですか?
〇MBAをとって実際どうなりましたか?
〇MBAをとって良かった事はなんですか?
〇大企業とベンチャーどちらに就職するか決めるときに決め手になったことはなんですか?
<参加者からの発言>
沢山の人に会うのはとても大事。学生の間はその特権を使っていろんな人に会えるチャンスなので会えるだけ会っていろんな物を吸収していって欲しい。
軸がないといろんなものに惑わされてしまうので、わからないながらにも考えていく事が大事。軸がないということは周りに流されて自分を見失っていく可能性が大きいと思う。
会社は辞められては困るのでいろんな手を使ってその会社の常識等を教え込んでくるが、それが自分にとって最良のものとは限らない。自分がなりたい方向性と会社の方針が同じならいいが、実際は違う場合が多いので、自分がどうしたいのかをはっきりさせ、その都度見極めなければならない。
今回のセミナーは無事大盛況に終わり、早速第二回の準備が始められている。
このネットワークは人数動員を目的に無理に広げるのではなく同じ価値観を持つ人間同士が集まる、内容の濃いコミュニティーにしたいというのが主催者側の趣旨だ。これからも月1回のペースで開催する予定だ。まだ始まったばかりで、未知の可能性を秘めたセミナーに発展していくことが期待出来そうだ。
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