ゲノム解析
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生物の遺伝子配列全体をゲノムという。
(以下、分かりやすさを優先するため、「正しい」説明ではない。)
生物をロボットにたとえるならば、そのロボットの製造工程を記載したプログラムの断片が、遺伝子である(多くの生物は、概ね、タンパク質とタンパク質が作り出す物質でできている)。これらの遺伝子は、塩基が一列に並んだ分子でできており、この、塩基の並びを配列、もしくは遺伝子配列と読んでいる。この、生物個体一つ分の遺伝子配列をまとめて、ゲノムという。
ゲノムは、ほぼ文字通り、コンピュータプログラムのバイナリコードのようなもので、たとえば、人間の場合は、30億塩基(1塩基=2Bit)、つまり、おおよそ8ギガバイトのサイズである(分かりやすさのために極論すると、このことは、人間は、一種のプログラムによって生成されたものであり、そのプログラムは、おおよそ8ギガバイトのサイズの実行ファイルである、といったようなことを指している)
現在では、人間のような複雑な生命体は、完全にゲノム配列にあるコードだけで作られているわけではないとわかってきているが、それでも、人間というロボットの機能の大部分は、ゲノム配列によって作られていると考えてよい。
このゲノム配列を同定し、解析し、その機能を推定する(また、生物の性質が、どのような配列によって実現されているか推定する)リバースエンジニアリングの作業をゲノム解析という。
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