診断的治療
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診断的治療とは、治療が、診断のための検査を兼ねているような場合を言う。
治療は、通常、なんらかの治療行為(たとえば、投薬とか外科手術とか)を行なって、それに対する体の反応(つまり、治療の効果)を確認し、次の治療行為のためにフィードバックする事の繰り返しで進むものであるが、この、「治療効果の確認」が、実質的に、診断のための検査を兼ねていることがある。こういう場合の診断と治療を兼ねた行為を診断的治療という。
たとえば、おそらくAという病気だと疑われる患者がいる。その時に、A病である場合にのみ有効な薬を投与して、症状の改善が見られれば、間違いなくA病だと確認できる。もちろん、この場合使われる治療薬は、A病であるという予想が外れていても危険がないような薬を選ばなくてはならない(投薬時点では、A病であることが確認されているわけではないから)。
本来は、まず、診断のための検査を行い、そのあとで診断に合わせて治療をするというのが教科書的な方法であるが、しばしば、教科書的な検査だけでは診断がはっきりしないとか、教科書的な検査を厳密にやると患者の体力的な負担が大きいとか、厳密な検査を行なっている時間が(主に、救急の現場などで)とれないとか、そういう理由で、診断的治療が行われる。
リーン・スタートアップ、威力偵察も参照。
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