不確実性の履歴
筆者による結論
「我々は、この世界は不確実であることを受け止めなければならない。」
不確定性原理
英:Uncertainty principle
量子力学(物理学)の基本原理の一つである。位置と運動量(質量x速度)という二つの物理量は、同時に特定することはできない。1927年独ヴェルナー・ハイゼンベルグにより提唱された。
また同年、墺シュレーディンガーは、波動方程式を提唱した。陽子や電子などは粒子であると共に波動でもある。つまり、上記の不確定性原理と同じことを言っている。位置は確率的であり、特定されない。
電子のように軽ければ、波動範囲は広がる。原子ほどの質量になれば、波動範囲はかなり小さくなる。実は人体も揺らいでいるのだが、その揺らぎは小さく、実感することも測定することもできない。
不確定性原理が社会学や経済学に与えた影響
(本論は、筆者が物理学を専攻していたからこそ推論できたのであって、検証可能な文献が存在するわけではない。Wikipediaで言うところの独自見解に相当する。)
独ハイゼンベルグと墺シュレーディンガーは、「暗黙知」を提唱した墺マイケル・ポランニーや、リバタリアン(自由主義者)であったフリードリヒ・フォン・ハイエクと同一時代人であった。
確かな証拠はないが、彼らは第一次大戦前後のオーストリアで交流があった、少なくとも、思想に影響を与えたのではないかと思われる。
なぜなら、暗黙知も自由主義も、社会が、経済が、不確実であることを前提条件にしているからである。
関連書籍
理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書)
ここでの「不確定性」は、上述の「不確定性原理」のことである。
ハイエク 知識社会の自由主義 (PHP新書)
ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質
2009年のベストセラーで不確実性を題材にする。下巻もある。まだ読んでいない(2010年1月15日現在)