政治の限界の履歴

medicalcloudさんの政治の限界を参照。

冷戦終結による影響

冷戦終結により、イデオロギー対決がなくなり、グローバル化が進展した。

政治は選択的行為

そもそも政治とは選択的行為である。

イデオロギー対決が消失したことにより、ありとあらゆる選択肢、政治メニューが増えた。イデオロギー対決時は、AランチかBランチ(資本主義か社会主義)のセットメニューしか選択肢がなく選びやすかったのに対し、イデオロギー対決消失後は、全て1品料理になり選ぶ楽しさは増えたものの、組合せパターンは無限大に増えた。

これは典型的な複雑系問題である。一般論は次のようになる。

複雑系問題

メニュー(選択肢)が少ない時

  • 供給側がメニューをコントロールする。
  • 供給と結果の因果関係は明確である。

組合せパターンが無限大の時

  • 供給と結果の因果関係は不明確である。
  • 供給側は選択肢のみを提示する。
  • 選択と実行、結果責任は、需要側にある。

政治における複雑系問題の解

冷戦時(イデオロギー対決時)

政府が決定し実行する。国民は少数の政治メニュー(政党)を選択すればよい。冷戦終結前は、日本国民は自民党メニューを選択した。国民は政府・行政に細かな判断・実行を委ねていればよかった。

冷戦後(現在)

政治メニュー(選択肢)が増え、組合せパターンが膨大になった。政府は国民に政治メニューを提示するに留まる。国民が自主的に選択する。組合せ責任・結果責任は国民側にある。