一般的信頼性の履歴
解説
一般社会に対する信頼性のこと。対義概念は、集団主義(閉鎖社会に対する信頼性)である。集団主義が強いと一般的信頼性を損なう。
集団主義社会は安心を生み出すが信頼を破壊する。
原出典:「信頼の構造―こころと社会の進化ゲーム」 社会心理学者 山岸俊男 著
例
- ムラ社会<=>村八分
- 会社への忠誠<=>企業不祥事
- 仲間意識<=>公共意識の欠如
分析
「ネオ・デジタルネイティブの誕生」(橋元良明・電通総研 著)によると、
- アメリカ人と比べ日本人の「一般的信頼性」のスコアは低い。
- 一方で、年齢層が若くなるにしたがい、「一般的信頼性」が高くなっている。
- ほとんどの人は信頼できる 10代:45%強、20-30代:40%強、40代:35%、50代:35%強、60代:30%強
- 人を助ければ今度は自分が困っている時に誰かが助けてくれる 10-30代:70%弱、40代:65%強、50代:55%強、60代:50%
同書によると、若い世代ほど「一般的信頼性」が高くなることは、若いうちからのインターネット・ソーシャルメディア利活用が原因であるとのこと。
ソーシャルメディアを通じて日本の若者が世界にはばたく近未来を暗示していると言える。
企業内の知識共有(ナレッジマネジメント)
企業内で知識共有できるかどうかは、企業内での一般的信頼性の高さに寄る。一般的信頼性が低いと、知識共有は進まない(組織の縦割りの弊害・蛸壺化)。
関連概念
- 認知限界・・・一般的信頼性とは、認知限界を超えて信頼できること。