囚人のジレンマの履歴
ゲーム理論や経済学において、個々の最適な選択が全体として最適な選択とはならない状況の例としてよく挙げられる問題。
(出典:Wikipedia)
囚人のジレンマのモデル
Bが協調 | Bが裏切り | |
Aが協調 | 2,2 | 0,3 |
Aが裏切り | 3,0 | 1,1 |
左の数字はAの得点、右の数字はBの得点。
条件
- AとBは意思決定においてお互いに影響を及ぼさない。
表の読み方
- AとB両方が協調すると、それぞれ2点づつ獲得。
- Aが協調しBが裏切ると、Bが3点獲得。その逆も同じ。
- AとB両方とも裏切ると、それぞれ1点づつ獲得。
全体最適
- AとBが協調すると合計4点。
個々の最適
- Bが裏切る場合、Aの得点は自分が協調すれば0点、自分も裏切れば1点。
- Bが協調する場合、Aの得点は自分も協調すれば2点、自分が裏切れば3点。
いづれにせよ、Aにとっての個別最適は裏切ること。Bにとってもしかり。よって、AとBは、個別最適の選択をする結果、全体最適を得ることができない。
囚人のジレンマの例
Wikipediaでの例
- 核兵器開発競争
- 値下げ競争
- 環境問題
関連キーワード
- 外部性
- 頻度依存行動
参考書籍
「囚人のジレンマ」を解説した本。
理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書)
心でっかちな日本人 ――集団主義文化という幻想 (ちくま文庫)