あなたの笑顔は間違っている
驚きましたね。山手線に乗って目線を上げると備え付けのテレビで「わりばしストレッチ」をやっているんです。僕は知りませんから勝手に使ってと勘違いしました。それが天下のパナソニックのニュースの一部です。
仕事帰りにもう一度テレビをよく確認しました。そうしたら、割りばしではなく、お箸を使っていました。(笑)こんなことあり得るのかな?商標登録までしているのに、プロの人が商売にノウハウを使うのは知的所有権に反しないのでしょうか?
最近、偽物が多すぎます。似たような本も出ています。一般の方が使って体操するのは、大歓迎です。プロの方は、出所くらい明記して欲しいですね。
「あなたの笑顔は間違っている」といい続けて20年。
相変わらずグーグルで「笑顔」を検索するとトップに出てきます。
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=笑顔&btnG=Google+検索&meta=lr%3D&aq=f
日本人は、笑顔づくりに関心があるんですね。
「自分の笑顔に自信がありますか?」という質問を日本、アメリカ、イギリス、韓国の成人女性に歯医者さんが意識調査をしました。
「自信がある」と回答したのは、イギリス人は85%、アメリカ人は77%、韓国人は43%、そして日本人は34%でした。男性を入れるとさらにダウンするそうです。(ふなき矯正歯科)
本当に日本人は笑顔に苦手意識をもっています。
何でだと思いますか?
答えは、良く言えばいい笑顔をつくろうとする日本人の向上心。悪く言えば、美容やメイク術の延長で、いい笑顔をつくろうとするからです。
そのこころは、欠点を隠そうとする心につながります。笑うと自然に見える歯でさえも手で隠す習慣が今なお残っています。そして、マニュアルで笑顔を作ろうとしてしまいます。お辞儀の角度と同じように笑顔を作ろうとするんです。
先日もオムロンさんの方が顔認証システムの営業とアドバイスを求めに事務所にやってきました。僕は答えました。笑顔を点数で評価するのは、ゲームとしては面白いですが、それは笑顔ではない。笑いです。僕の研修には入れられませんとお断りしました。
笑顔は、コミュニケーションの技術です。コミュニケーションが取れさえすれば、誰でもいい笑顔になっちゃうんです。
そのため僕の研修ではコミュニケーション能力を高めるために、心の素直な動き、身体の動き、顔の動きを学びます。その結果を一人一人分析し、ビデオやデジカメで認識度のギャップを自分が描いているイメージと他人から見えるイメージのズレを修正します。笑顔は、いいチームワークやあたたかい人間関係の中から生まれてきます。
その中のスキルの一つが「わりばしストレッチ」です。それだけやっても顔の筋肉は柔らかくなり、口角は上がりますが、笑顔にはなりません。いい笑顔は、他人と比較するものではなく、自分を好きになる心から生まれます。笑顔を何点だと他人と比べ評価するのは、僕の考え方と思想が違います。
以前、日本橋の三越で世界中のお年寄り100歳以上の笑顔展を見たことがあります。皺しわの顔ですが、哀愁のともなういい笑顔がいっぱいでした。自信のあるこぼれるような笑顔に感動しました。でも、日本人だけは恥ずかしそうな笑いや無表情な顔なんです。それがとても印象に残りました。
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