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上に立つ人ほど笑顔が大事だ

最近、笑顔に関する2つの新技術が大きな話題になりました。
 1つは、カメラで撮影された人の顔画像から笑顔度(0〜100%)を自測定する「リアルタイム笑顔度測定技術」(オムロン)。もう1つは笑顔に反応し、自的にシャッターを切る「スマイルシャッター」(ソニー)です。
 世の中がどんどん「笑顔」の大切さに気づき始めたのです。相手に「感じがいい」と思われないとなにかと不利になってしまう、見た外見)で損したくない、といった気持ちが高まってきた結果ともいえるでしょう。
 特に笑顔度測定のほうは、「接客業向けの笑顔チェッカーなどへ応用することが可能」とありました(そこまでやりますか?)。

現場やスタッフ笑顔を引き出そう
 こうした時代にもかかわらず、男だから、管理職だから笑顔なんて必要ない、という人がいたとしたら、それはあまりにも空気が読めていない証拠です。
 先日、ある百貨店のフロアのどまんなかに「私たちは笑顔でお客さまをお迎えいたします」という大きなポスターが貼ってありました。そして店長、フロアマネージャー、スタッフ写真がずらりと並んでいたのですが、店長の表情が非常に怖い!僕は思わず笑ってしまいました。
 僕はコンサルに入った企業さんに、「社長は現場の笑顔をつくる。店長はお店のスタッフ笑顔をつくる。スタッフはお客さまの笑顔をつくる。これがみなさんの仕事です」と常々言っています。
 偉い人が仏頂面なのに、スタッフにだけ笑顔になれと言うのはあまりにも理不尽です。スタッフみんなが笑顔になるためには、まず偉い人が笑顔でなければならないのです。第一、そのほうがみんな楽しくなるじゃないですか。楽しいほうが生産性は上がるんです。
 偉い人に多い「ガンつけタイプ」(政治家でいえば小沢一郎氏のような、強面でつきがあまりよくない顔立ち)の人には特に笑顔をおすすめします。理由は、普段の顔と笑顔になったときのギャップが魅力的だからです。欠点が「味」にわるのです。これは、その人にしか出せない「味」ですから、きれいな形の笑顔じゃなくても効果は絶大です。
 高校野球でも笑顔勝利に導いたことで有名な監督がいます。かつては選手を怒鳴るなど鬼監督だったのですが、あるとき守備で失敗してベンチに戻ってきた選手に笑顔をなげかけたところ、「いつもそんな顔でいてくれたらやりやすい」と選手達がのびのびプレーをするようになったとか。結果、甲子園で春計4回の優勝という快挙をなしとげました。
 仕事も同じです。指揮を執る人が苦虫つぶすような顔でいたら、スタッフやお客さまが楽しくなるはずがありません。
 売上げがいいときはだれでも笑顔になれます。悪いときほど、上司の笑顔がカンフル剤になるのです。

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