自分の笑顔が世界一
笑顔には「形」と「心」が必要です。
まず、笑顔は伝わらなければ意味がありませんから、笑顔だということがしっかり伝わる「形」(口角を上げ、歯を見せる)が大切です。そして、「心」からの笑顔であること。
この2つが一体になってこそ、相手に伝わり、フレンドリーな関係になれるのです。
でも僕は、研修で「今日から形だけでも意識して笑顔をつくりましょう」と、つくり笑顔も推奨しています。理由は3つあります。
①たとえつくり笑顔でも脳内モルヒネ(ドーパミン、β—エンドルフィン)が分泌され、ハッピーな気分になれる。
②意識して笑顔をつくるほうが早く身につく。
③相手からすると、暗い顔や仏頂面を向けられるよりはつくり笑顔のほうがまし。
つくり笑顔というと、「わざとらしいからいや」「楽しくないのに無理」「やっぱり笑顔は心から」と反発されがちです。確かに最初から心が伴う笑顔ができたら最高です。でも、一日のうち、本当に楽しい時間ってどれくらいありますか? ストレスに振り回され、笑顔どころじゃない人が多いはずです。
右の①でもわかるように、笑顔は形から入っても心がついてきます。僕がまず形から、と言うのは心からの笑顔を待っているより、形から入ったほうがてっとり早いからです。
マニュアルの笑顔、ナチュラルな笑顔
最近のお店は、笑顔、笑顔、笑顔……笑顔マニュアルが花盛りです。
形とマニュアルーー違いは何でしょうか?
形は、笑顔が伝わりやすいように顔の動きと口元の形をマスターすることです。マニュアルは、口角を何度上げるとか2分咲き、5分咲きというように形だけを整えることが目的で、お作法やおもてなしの世界の笑顔教育です。また、100点を基準にする「減点法」ですから、欠点に焦点があたり、自然な感情が出にくくなります。マニュアル中心で運用されているお店のスタッフは、ミスをしないように心配したり、本部の指示通りに仕事を進めるため、受け身の姿勢になり、自然な笑顔がますます出にくい傾向があります。
僕は、新人の採用段階から顔やスタイルのオーディションで選考しているお店も指導しています。彼女たちは美しく、口角もきゅっと上がっていて、マニュアルの笑顔に近いです。(一般的にはそんな人少ないです。日本人は口角が上がっていない顔や、バランスの取れていない顔の人が断然多いのです)。でも、いい男、いい女ほど冷たく見えたり、感情が出にくく、笑顔研修では苦労します。
目指すのはマニュアルではありません。「自分の笑顔が世界一」と思え、自分の顔を好きになることが大切です。そして、長所をどんどん伸ばすんです。失敗(欠点)を恐れてはいけません。笑顔は、100点満点ではなく、無限点です。気にして隠していた欠点が味になるから、笑顔のチカラは素晴らしいんです。
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