小売業は、幸福創造企業
小売業はどこへ行く。
毎日のようにショッピングセンターや百貨店、専門店を巡回しているが、まだまだ先が見えてこない。ネットや通販、さらにはアウトレットの勢いは止まらない。お客さんの購買意識と買い物スタイルの変化に対応できない。
「物からコトへ、コトから人へ・・・」と経営者が唱えるが、物の世界の成功体験を引きずっている。お店からスタッフとお客さんの笑顔が消えているのに気づいていない。役員や本部スタッフも現場を巡回していないようだ。既存店を見ないでどこ見ているんだろう?人を育てるより、人をコストとして捉えた本音が見えてしまった。結果、人は育たず、アルバイトも集まらない。集まってもすぐやめる。
20年前、販売員の地位を向上させようと生まれたロープレコンテスト大会。今、SC教育はそれだけに集中しているが、その趣旨や演技とは、程遠い現実の世界を感じている。店頭にスタッフがいない。小売業は笑顔になりにくい環境になってしまった。課題は構造的な問題である。接客環境を整え、お店の笑顔化を急げ!
大手アパレル4社で、2年間で1600ショップが閉店し、街の真ん中にある大型スーパーの撤退で空洞化が加速する。
こんな市場で生き残る方法はあるのか?
写真は、東京駅地下街で楽しいエンターテインメント性を期待していたおかしランド。残念ながら、元に戻って商品のボリュームだけが目立つ。東京駅大丸百貨店も立地を生かした弁当売場は元気。ボリューム、鮮度、活気は健在。しかし、次の一手が見えてこない。ファッションフロアーは全滅だ。
生活者は、戦後の「豊かなモノに囲まれた生活をしたい」というその夢はほぼ達成し、これからは「こころ豊かに生きたい」と思いはじめている。換言すれば、「経済の時代」から「文化の時代」へ移行期に入りつつある。・・ニュージャポニズムを提唱しているのは、ファッションビジネス学会理事 高見俊一氏。鈴屋時代の先輩だ。
朝ドラ「とと姉ちゃん」の舞台は、豊かさのために頑張った時代と今の社会 物があふれ豊かさの中で育った社会は違う。欲がない。
わざわざお店に来るだけの、強烈な価値が必要である。その店に行くと何か楽しいことがある。ネットの世界では味わえない、ワクワク、ドキドキ、心ときめく人間力だ。お客さんは、幸せを求めて集まる。
販売員は、幸せ作りのお手伝い業。幸せはあなたの心が決める。
幸せ=笑顔。お客さんの笑顔を作る仕事は、最高に素晴らしい。
お店に、たくさんの笑顔を集め、幸せを分かち合おう。
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