エンターテイメント演出
笑顔の楽校21
ケース③ ベーカリー
エンターテイメント演出で幸せ感をだそう
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おしゃれで清潔感いっぱいの店内。焼きたてパンのいい香りも漂っておいしそう…。でも今ひとつおとなしい。楽しい感じが出せれば、もっとお客さまが集まるはずです。
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通路からお店のすべてが見渡せる開放感あるつくりです。白が基調のシンプルなインテリアで、お店の奥にある厨房との仕切りガラスは可愛いカーテンで目隠しできるようになっていますが、その必要がないくらい厨房内も整理整頓が行き届いています。
そしてスタッフの真っ白いユニフォームもパリッとアイロンがかけられていて、これまた気持ちいい。
すべてが清潔感にあふれていておしゃれなお店で好感が持てます。
が、こういう整然ときれいなお店ほどおとなしい雰囲気になりがちです。特に僕がチェックした時間帯がお昼過ぎということもあり、欠品も多かったのでなおのこと。もっと商品のボリュームを出したり、スタッフが動きをつけたり、声を出すなど活気の演出が必要です。
そうこうしているうちに、厨房からスタッフが焼きたてのパンを運んできました。が、無言で棚に持って行き、無言で並べています。しかも、すぐそばにいらっしゃるお客さまに完全にお尻を向けて。
なんてもったいない! 焼きたてをなんでもっとアピールしないんですか。
それに、補充はお客さまに買ってもらうためでしょう? 黙ったままお尻向けちゃったら補充の意味が半減しませんか。
笑顔とお声かけで
フレンドリーなウェルカム体制を強化
次はレジカウンターを見てみましょう。
担当スタッフは2人。さほど混まない時間帯のせいか、お客さまに商品を手渡しするときにはレジから出てきてお辞儀しています。スバラシイです。一歩出るだけで印象がすごくよくなりますね。
でも、お見送りはいいのに、ウェルカムが弱い。レジに商品を持ってきたお客さまには「いらっしゃいませ」と言うのですが、入店された人やレジとさほど離れていない通路を歩いている人に対してのお声かけがほとんどありません。だから、よけいお店がおとなしい感じになってしまうのです。
レジ待ちのお客さまがいなくなると、2人とも手を前に組んで手持ち無沙汰状態になってしまいました。こういうときは、1人が売り場に出るといいですね。お客さまに試食をお勧めしたり、パンをトレイに取ってさしあげたりすると、コミュニケーションにもなり、外から見た時の「動き」になり、お客さまが入りやすくなります。
【コミュニケーションUPのポイント】
1 エンターテインメント演出
焼き上がったパンを出してくるときに鐘を
慣らしたり、「熱々ですよ」「限定◯個です」
などテンションを上げてインフォメーショ
ンするとよりおいしい雰囲気が盛り上がり
ます。お祭りのようなエンターテインメン
ト演出が活気を生み出します。
2 ワクワクを楽しく共感
試食や、楽しいPOPで焼き上がり時間の予告をするなど、お客さまとおいしさやワクワク感を共有する工夫をしてみましょう。
3 幸せな顔でお店に立つ
香り、味、色、雰囲気……パンは幸せや癒しの象徴のような商品です。スタッフももっと笑顔になって、楽しい幸せそうな美味しい顔でお店に立つといいですよ。
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