クレジットカード王国の最新の日記
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おはようございます

「おはようございます。荷物を持ってあがりました」
 馬車屋のフィアレンサイドが、つぎの朝はやく元気のいい声をひびかせて、馬車をひき、黒馬旅館にやってきた。
 寝ぶそくらしく、はれぼったい目をしたおかみさんが、主人のホールといっしょにでてきた。
「ごくろうさま」
「きょうは、きのうの雪のために、道がひどいぬかるみになっていて、えらい難儀でしたよ」
 フィアレンサイドが、二人の顔をみるなりこぼした。が、二人は、かれの言葉などまるで耳にはいらぬようすで、馬車につまれている、ふうがわりな荷物に見とれていた。
 ふつうの人間の持物らしいのは、トランクだけだった。トランクは二個あった。そのほかの荷物ときたら、何ともいえずふうがわりなのだ。なにをつめてあるのか、中の物がこわれぬように麦わらをぎゅうぎゅう間につめこんだ籠が十二、三個。それにぶあつな本をおしこんだ箱が数えきれないほど、そのほかにもえたいのしれぬ荷物が山とつまれている。
 ホールは馬車に近より、籠の中に手をつっこみ、詰物の麦わらをかきわけてさぐった。
 中は、ガラスびんらしい。おかみさんは、客をよびにいった。

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