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かんこちりめんといふ

 かんこちりめんといふ、これは苦労して働いた家刀自の愛のやうな感じのちりめんで、やはりその頃母の古着のなかにあつたやうに覚えてます。しぼがやたらに荒くつて、もめんのやうな感じの素朴なちりめん。はんてんか上つぱりにし度いやうな細い縞が藍色がゝつたサラサ模様であつたやうです。
 私の三歳、五歳の祝ひ着は今の芝居のうちかけで見るやうな花蝶総縫ひのちりめんに下着を赤のゑぼしちりめんといふので重ねてありました。しぼがゑぼしの折りのやうに高く立つてゐるからゑぼしちりめんなのださうです。
 あついたちりめんといふのは私の女学校時代の学期の合間に着せられる着物についた帯地のちりめんでした。しぼは普通で赤地に白で松竹梅などの柄が出てゐました。ヒワ色、褪紅色の無地ちりめん兵古帯など小学校から女学校時代袴下にしめました。

http://mindia.jp/book/oukoku/entry/7105

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