クレジットカード王国の最新の日記
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死ね!

晃 死ね!(と云うまま落したる利鎌を取ってきっと突つく。)
鉱蔵 わあ。(と思わず退る。)
晃 死ね、死ね、死ね、民のために汝死ね。見事に死んだら、俺も死んで、それから百合を渡してやる。死ね、死ないか。

とじりりと寄るたび、鉱蔵ひょこひょこと退る。お百合、晃の手に取縋ると、縋られた手を震わしながら、

し、しからずんば決闘せい。

一同その詰寄るを、わッわと遮り留む。

傍へ寄るな、口が臭いや、こいつらも! 汝等は、その成金に買われたな。これ、昔も同じ事があった。白雪、白雪という、この里の処女だ。権勢と迫害で、可厭がるものを無理に捉えて、裸体を牛に縛めて、夜叉ヶ池へ追上せた。……処女は、口惜しさ、恥かしさ、無念さに、生きて里へ帰るまい。其方も、……其方も……追っては屠らるる。同じ生命を、我に与えよ、と鼻頭を撫でて牛に言い含め、終夜芝を刈りためたを、その牛の背に山に積んで、石を合せて火を放つと、鞭を当てるまでもない。白い手を挙げ、衝とさして、麓の里を教うるや否や、牛は雷のごとく舞下って、片端から村を焼いた。……麓にぱっと塵のような赤い焔が立つのを見て、笑を含んで、白雪は夜叉ヶ池に身を沈めたというのを聞かぬか。忘れたか。汝等。おれたちに指でも指してみろ、雨は降らいで、鹿見村は焔になろう。不埒な奴等だ。

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