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それからして、明治の哲学思想

 それからして、明治の哲学思想、それについで大正の哲学思想、これを通じて二つの大きなちがった系統があると思う。それはもとよりどこの国にもおのずからあるけれども、明治以前にはほとんど無くして、明治以後にはたしかにあざやかにたどってゆける二種の系統があると思う。一つの思想の系統は物質的、経済的、客観的、実際的、しかして功利的というような系統である、ジェームスのいわゆるタフマインデッドの思想である。この方面は社会においていつも優勢で、ずいぶん極端までゆくことを常としたものである。もう一つの側は唯心的、超絶的、主観的、道徳的、宗教的、というような思想の系統である。この側は前者に比すれば深遠となり、微妙となり、幽奥となりゆくが、どうかすると世間とかけはなれて迂遠となり微弱となるような傾向もないではない。これはジェームスのいわゆるテンダーマインデッドの側である。この二つの系統の相互関係如何、その利害得失如何、またその将来の成行き如何というようなことについてはなお本論に至って論ずる心意であるが、とにかく過去約五、六十年の歴史はあきらかにこの二系統の思想の潮流を歴史的事実の上に立証することができるのである。そうであるけれども、この二つの思想の系統の間には種々なる程度の思想のあることを看過するわけにはゆかない。本論文においてそれらの点をことごとく論じつくすことは不可能であるけれども、その大要をあきらかにすることはけっして不可能でないからしてここにこれを論述することを試みるに至った次第である。


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