クレジットカード王国の最新の日記
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その時であった

 その時であった。新田先生は、急ににこにこ顔になると、
「ああ、そうか。謎はとけたぞ!」
 と、ぴしゃりと手をうちあわせた。
「先生、わかりましたか」
 と、千二は胸をおどらせてたずねた。柱時計がなぜ四時をうたなかったかという謎を、ついに先生がといたと言うのだから。
「わかったよ、千二君。こう考えれば、柱時計が四時をうたないように聞えるではないか」
 と、新田先生は、思わずごくりとつばをのみこんで、
「いいかね。はじめ、第一時計も第二時計もとまっているんだ。そこで、針を指で動かしていくんだ。まず、どっちか第一の時計を、ぼうんと鳴らして一時さ。それから、もっと針を廻してぼうん、ぼうんで二時だ。それから、またさらに針をまわして、ぼうん、ぼうん、ぼうんで三時さ。わかるかね、千二君」
「それくらいのことなら、はじめから、僕にもよくわかっていますよ」
 千二は、先生に、ばかにされたとでも思ったのか、頬をふくらませて答えた。

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