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どうも相済みません
「どうも相済みません。飛んだところをお目にかけまして……」
「おめえは苦労人らしい。あんな馬子を相手にしてどたばたしちゃあいけねえ」と、半七は笑いながら床几に腰をかけた。
「まことに恐れ入りますが……」と、辰蔵は突ん曲がった髷の先を直しながら云った。「懇意先に急病人が出来たというので、おふくろはその手伝いに行きましてね。もう午過ぎだというのに、まだなんにも支度がしてねえのでございますが……。まあ、お茶でも上がって、どこかよそへお出でなすってください」
かれは小女に指図して、煙草盆と茶とを運ばせると、半七は表を見かえって声をかけた。
「もし、お前さんもここへ来て、茶でもお上がんなさい。ここの家じゃ何も出来ねえそうだから」
鳥さしの老人は、軒さきに黐竿を立てかけてはいって来た。その人をみると、辰蔵の眼は急に光った。
探偵といえば - クレジットカード王国 - mindia(マインディア)
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