読書日記/7月第二週/7/9分
もの食う人びと (角川文庫) (文庫)
辺見 庸 (著)
出版社/著者からの内容紹介
人は今、何をどう食べ、どれほど食えないのか。人々の苛烈な「食」への交わりを訴えた連載時から大反響を呼んだ劇的なルポルタージュ。文庫化に際し、新たに書き下ろし独白とカラー写真を収録。
内容(「BOOK」データベースより)
人は今、何をどう食べているのか、どれほど食えないのか…。飽食の国に苛立ち、異境へと旅立った著者は、噛み、しゃぶる音をたぐり、紛争と飢餓線上の風景に入り込み、ダッカの残飯からチェルノブイリの放射能汚染スープまで、食って、食って、食いまくる。人びととの苛烈な「食」の交わりなしには果たしえなかった、ルポルタージュの豊潤にして劇的な革命。「食」の黙示録。連載時から大反響をよんだ感動の本編に、書き下ろし独白とカラー写真を加えた、新しい名作文庫の誕生。
世界各地で「もの食う人びと」とともに食事をし、食事を通してその人たちの生活を知る…というコンセプトのルポ。
講談社ノンフィクション章・JTB紀行文学賞を受賞したこともあり、非常に評判となったのですが、辺見 庸氏が共同通信出身(このルポも共同通信を通じて配信された)ということで、反日色の強い人なのかな…と敬遠しておりました。
しかし読んでみると確かに「飽食の国、日本」と対比させた「貧困のなかでの食の窮状」などを描いておりますが、日本を貶めるため、というよりは「こういう現状もある!」との叫びが聞こえてきそうな渾身のルポとなっております。
読んでよかった。
しかしま、最後に従軍売春婦の談話を鵜呑みにして載せなきゃならんあたりが、共同通信の面目躍如というところでしょうか。
コメント
コメントできません (ログインするとコメントできます)
コメントはまだありません