男に生まれて 江戸鰹節商い始末
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内容紹介
鰹節商「にんべん」の八代目、伊勢屋伊兵衛ら幕末の日本橋の人々が、動乱の時代をいかにして生きたかを活写した時代風俗小説。山岡鉄太郎、西郷吉之助、勝海舟らも登場。当時の食文化や風俗の描写をふんだんに盛り込み、平成不況より数倍厳しい変動を颯爽と生きた先人たちをリアルに浮かび上がらせる。著者自ら日本橋老舗の関係者に数年にわたって行った綿密な取材をもとに書き下ろした意欲作。
読書:2009年8冊目
単行本の帯にいわく「不況、リストラ、テロが何でえ!おいらたちは負けねえぞ!」ときは幕末、ところは江戸・日本橋。いまものれんを守る老舗のご先祖たちに、平成不況に負けない勇気を学ぶ時代風俗小説ここに登場。」。その通り!
「徳川開闢以来の江戸がなくなる」ような状況の中を「新しい日本は江戸者が作る!」と「伝統を守る」だけではない、進取の気性で乗り切る旦那衆の痛快で明るい時代小説です。
「100年に一度の不況?アホか!何とかなるわ!」と読んでいて心が軽くなります。
暗~い世情の今、こんな本は心が浮き立って良いですね。
考証もしっかりしているようで、それぞれの商家、江戸庶民の暮らしぶりの記述も面白いです。
オススメです。
「男に生まれて 江戸鰹節商い始末」について友人に書いてもらう。
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