魂萌え!の履歴
内容(「BOOK」データベースより)
夫が突然、逝ってしまった。残された妻、敏子は59歳。まだ老いてはいないと思う。だが、この先、身体も精神も衰えていく不安を、いったいどうしたらいい。しかも、真面目だった亡夫に愛人だなんて。成人した息子と娘は遺産相続で勝手を言って相談もできない。「平凡な主婦」が直面せざるを得なくなったリアルな現実。もう「妻」でも「母」でもない彼女に、未知なる第二の人生の幕が開く。第5回婦人公論文芸賞受賞。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
桐野 夏生
1951(昭和26)年、金沢市生れ。成蹊大学卒。’93(平成5)年、『顔に降りかかる雨』で、江戸川乱歩賞を受賞する。’97年に発表した『OUT』は社会現象を巻き起こし、同年、日本推理作家協会賞を受賞。’99年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、’04年『残虐記』で柴田錬三郎賞、’05年『魂萌え!』で婦人公論文芸賞を受賞した。また、英訳版『OUT』は、’04年にアメリカで権威のあるエドガー賞に、日本人で初めてノミネートされた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
読書:2009年26,27冊目
桐野 夏生の「残虐記」はあまり気に入らなかったのですが、こちらの方は思いもしなかった夫の死を迎えた中年女の心のイキアタリバッタリな遍歴を淡々と描いていてかなり「文章うまいな~」「読ませるな~」と感心しました。
もしかして桐野 夏生さんってプロット立てずにイキアタリバッタリで文章力だけで小説組み立てているのかも、という気がしてきた。それで十二分に小説として成立する文章力ですね。うまいわ。
とにかく「読ませます」。オススメ。