6月8日
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2009年
月曜日
日経平均9865.63 +97.62
2006年
◇東証寄り付き・続落で半年ぶりに1万5000円割れ――ほぼ全面安
8日の東京株式市場で日経平均株価は続落して始まった。1月18日に付けた1万5059円52銭を下回って取引時間中の年初来安値を更新すると、心理的な節目である1万5000円も割り込んだ。取引時間中の1万5000円割れは2005年12月1日以来半年ぶり。9時10分過ぎに下げ幅は一時200円を超えた。前日の米株式相場が米景気・金融政策の不透明感で続落し、市場心理が一段と悪化した。企業収益の先行きや投資マネーの収縮への警戒感から幅広い銘柄に売りが先行している。取引開始前の外国証券経由の売買注文(市場推定、株数ベース)で売り越しが継続したことも外国人投資家の売りへの警戒感につながった。9時15分現在で東証1部の値下がり銘柄数は1372と全体の9割近くに達し、ほぼ全面安の展開。東証株価指数(TOPIX)も続落で始まった。
取引開始前の大口成り行き注文は売り8750万株、買い3990万株で、差し引き4760万株の売り越しだった。
個別銘柄では、トヨタ、ホンダが売られ、みずほFG、三井住友FGも下落。ソフトバンクが安く、ソニー、キヤノンも軟調。半面、第一三共が上げ、イオンはしっかり。〔NQN〕
2001年
今日の読書
57-63>風の谷のナウシカ1-7 宮崎 駿〔著〕
いや~、こんな話だったんですね。知らなかった。
前半から中盤へかけて事態はどんどん劇的、悲劇的になっていき「どどどど~するの?」と読者(俺)をドラマに引き込んで離さない。しかしドラマとしてはひき込まれるが、ナウシカに感情移入できるかというとちょっとな・・・という違和感も実は増大していく。とくに最後の方で話がやや観念的になってくるとそれが著しい。
だが、理屈をこねる前に物語の「勢い」で突っ走り、全ての謎は聖都シュワへ・・・と全ての決着がここでつけられるが、最後になってナウシカの発想が日本的、というかいわば欧米の唯一神に対するアニミズムに帰結することをはっきりとさせて、ようやく最後になってナウシカの描写に感情移入!となる。まぁテトが死んじゃったあたりで「おお・・・ランスくんが・・・」と全然勘違いした感情移入しちゃったあたりから「やられた」って感じですか。
でも「巨神兵って結局ナニ?」という謎などが積み残してしまったあたり惜しいね。最終局面のキーパーソンだったのに。
64>異端の空
太平洋戦争日本軍用機秘録
ISBN:416724909X
渡辺洋二 文藝春秋 2000/07出版
16cm 345p [文庫 判] NDC分類:538.7 販売価:\514(税別)
表紙は震電、帯には秋水・・・ということで旧日本軍の試作機の話を集めたのか?とジャケ買いしたが、半分正解。
試作機など、また、それに限らず、大戦中の軍用機にスポットを当て、それぞれについて生存している関係者や当時の資料などから取材、当時のルポをする・・・と、かなりまじめなノンフィクションでした。あとがきに「**については当時の回想録が1本あるだけで、これについて取材すればかなり良いものが書けるかと思った」とあるように、我々が「知っているつもり」になった気でいる事柄を取材を元に再構築してくれる。
良い本です。
取り上げられている軍用機(など)は、「秋水」「ゼロ戦の初戦」「ユングマン」「零探」「2式大挺」「震電」です。・・・どうです、心、踊りませんか?
65>黒騎士物語(再読)
著者: 小林 源文著
出版:日本出版社
サイズ:A5判 / 164p
ISBN:4-930892-63-5
発行年月:1995
本体価格: \857
「決して心の折れない男」エルンスト・バウアーの東部戦線装甲大隊物語。バウアーは心折れず、そして、信念強く、いわば理想の戦士として描かれているが、彼に狂気を見出すのはたやすい。それは、小林源文描く「戦争の狂気」なのだろう。
バウアーは決してアムロのように「なぜ僕たちは憎しみ合わなければならないんだ」「わかりあえるはずなんだ」とは決して言わない。
懲罰大隊からの補充兵を前に彼は演説する。
「私の部下は1ヶ月前には80名いた。今は諸君らの前にいる5名だけだ。
犬死はさせん!祖国ドイツのために死ね!」
これを聞いた「腑抜けた」懲罰大隊の兵は再び戦士としての面構えを取り戻す。しかし、それはナニなのか?
バウアーが自殺的とも言える敵の大群に少数でもって突破をかける命令を出したときにパニックに陥った兵が叫ぶ。
「ここから出してくれ!俺は病気なんだ!」
古参兵答えて
「だまれ。俺もお前も戦争という名の病気だ。そしてお前の病名は装填手。そしてお前がいないと俺たちは戦争が出来ないんだ!」
「信念」のなんと「狂気」に近いことか!
そして彼らは「露介め!」「ファシストめ!」と剥き出しの敵意でぶつかり合う。お互いの祖国の為、という「信念」でもって。
もしバウアーの「信念」が揺らぐときを探すとすれば、それはベルリン攻防戦で若いハンスに「お前は明日のドイツの為に生きろ!ジーク・ハイル!」と戦死したときが最初で最後だろう。そこまでは彼は「今日のドイツ」の為に戦ってきたのだろう。それが誰が作ったのか、その是非は、などの疑問は全く問わずに。まさしく「理想の戦士」といえよう。
しかし、バウアーは死んだが、エンディングでバウアーに花を手向けるハンス、バウアーの父にとっての「戦後」はいかなものだったのかと考えざるを得ない。
特に戦後日本で「今日の日本」の為に戦って死んだ方々を祭るのにすら隣国の機嫌をとるためにはばからざるを得ない状況を考えると・・・「信念」を「狂気」と断罪された、生きている人間は一体その後どう生きれば良いんだろうか。
しかし日本においても撃墜王サカイのように戦後になっても「信念ある男」としての賞賛を受けた方もおられるし・・・戦勝国のイチャモンに従って数多くの軍事裁判の被害者を出すことを座視した我々日本人の精神も、素直に「今日の祖国」のために戦って死んだ英霊に花を手向けるまで早く回復しないかなと願って止まない。
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