シールド(盾)の履歴

シールド(盾)


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はまのゆか

村上龍

出版社 / 著者からの内容紹介


やわらかで傷つきやすい心、
あなたはどうやって守っていますか?

―推薦の言葉―

優しくせつない友情の物語に、胸が熱くなった。
このには、僕たちみんなの「人生の宝物」が描かれている。
重松清(作家)

なんということもなく読み終えるのだが、一生消えない何かが残っていた。
何歳で読んでも遅くはない物語だ。
よしもとばなな(作家)

著者からのコメント

わたしは一つの仮説を立ててみました。わたしたちの心とか精神とか呼ばれるもののコア・中心部分はとてもやわらかくて傷つきやすく、わた したちはいろいろなやり方でそれを守っているのではないか、というものです。
そして守るためのいろいろな手段を「盾・SHIELD」という言葉で象徴させることにしました。さらに「盾」には、個人的なものと集団的なものがあるのではないかと考えて、それをわかりやすく伝えるためにこの絵をつくりました。
自分はどんな盾を持っているのか、 あるいは持とうとしているのか、読者のみなさんが考えるヒントをこの絵で得ることができればと思います。
――村上龍「おわりに」より

著者について
村上龍
1952年長崎県生まれ。76年に『限りなく透明に近いブルー』で第75回芥川賞を受賞。「好き」を切り口に職業を紹介した『13歳のハローワーク』、近未来の日に訪れる危機を描いた『半島を出よ』など、現在社会を見つめ、新しい価値観を提示する話題作を発表し続けている。また、99年から金融経済を中心に扱ったメールマガジン「Japan Mail Media」の編集長を務めるなど、文学という枠を超えた活動を行っている。

はまのゆか
1979年大阪府生まれ。大学在学中の99年に『あの金で何が買えたか』でデビュー。主な作品に『おじいさんは山へ金儲けに』『13歳のハローワーク』『だんじりまつり』などがある。

内容(「BOOK」データベースより)
仲良しだったコジマとキジマ、愛と共に野原を駆けめぐった少年の日々。やがて二人は別の道を歩むようになるが、決して忘れない言葉があった。幼いころ、森に住む老人に聞いた「盾、シールドが必要だ」という謎の言葉が意味するものとは―。自分で自分を守るしかないのか、それとも…?不安と希望をあわせ持つすべての人に贈る、心温まる物語。

感想2008/08

13歳のハローワークの絵描きと半島を出よのチームで作った「絵
自分の心を守る「シールド」とは何か?それを問われた小学生二人がそれを心に秘めながら人生を送る。
の体裁をとっているが、文章のくどさ、行間の黒さは村上龍そのもの。しかしなかなかに「守りたいもの」をクリーンヒットする。その道中全ての年齢層に勧めたい絵
あえて登場人物がステレオタイプすぎるところがまた心憎い。
ラストの余韻も見事。
オススメ。