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いくたびか探照灯は

 いくたびか探照灯はわが潜水艦の傍をすりぬけたが、幸いにも発見されなかった。しかしこのままでは早かれ晩かれ、この艦橋や半ば海面にあらわれている艦体が、あの探照灯の眩しい光の中に照らし出されずにはいないであろう。それはもう時間の問題であった。
 それを知ってか知らでか、水雷長はまだ潜航命令を発してはおらぬ。
「艦長、飛行島がしきりに灯火を消していますぞ」
 入野が呶鳴った。
「うむ、分かった。それでは――」と叫ぶなり艦長は副長に耳うちした。
 五秒、十秒、十五秒……。哨戒艦の探照灯は、ようやくこっちの方向を嗅ぎつけたらしく、どれもこれも近くへ集ってきた。
 もしその光のうちに、捕らえられてしまうと、次の瞬間、敵の砲弾はおそろしい唸をあげてわが頭上に落ちてくるものと覚悟しなければならない。
 そのとき艦長は叫んだ。
「艦載機一号、出動用意!」
 突如発せられた命令を、伝令兵は伝声管によって、艦内へ伝えた。

大和高田市 インプラント 忠言は耳に逆らう - FrontPage

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