血涙〈下〉―新楊家将
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血涙〈下〉―新楊家将
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北方謙三
内容紹介
吹毛剣から聞こえる父の声――。
勝敗を決する秋が来た。
六郎と剣を交えた瞬間、石幻果の記憶が蘇った。石幻果こそ、宋遼戦で落馬し、記憶を失って遼国に連れ去られた北平寨の守将・楊四郎だったのである。
過去を取り戻した石幻果は、二つの人生を抱えてしまった運命を呪う。敵国で将軍となり、元部下を斬り、兄弟と闘わざるをえなくなったのだ。想像を絶する苦しみのなかで、これから先どう生きるべきか心を悩ませているとき、手を差し伸べたのは、父とも慕う耶律休哥だった。
戦場で石幻果と出会った六郎も、石幻果が兄四郎ではないかとの疑いを濃くする。
直接確かめるべく、石幻果に近づく六郎。疑いは事実だった。
兄弟が敵味方に別れて闘うという苛酷な運命を受け容れ、心に哀しみを宿して戦場に向かう男たち。
闘うことでしか生きられない者たちに、勝敗を決する秋がやって来た。
綾なす人々の憎悪と悲しみが交錯する衝撃の結末。乱世の終わりを彩る壮絶な物語が、いま静かに幕を降ろす。
北方楊家将、ついに完結。
感想2008/06
耶律休哥が素晴らしくカッコイイのです。
石幻果の父として四郎を切り殺し、石幻果として蘇らせるのです。
「鮮やかに死ぬためには鮮やかに生きねばならない」
鮮やかに生きた四郎は鮮やかに死に、そして耶律休哥、石幻果も・・・。
たった2冊なのですぐに読めますし、これでもかと北方御大の魅力が詰まっています。
超オススメ。
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