ケースメソッド
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中原先生のブログから
「ケースメソッド」は、ハーバードビジネススクールを中心にして広まっている、ビジネススクールに特有の学習法であると呼ばれています。
(中略)
ケースメソッドそのものに関しては専門外なのでよくわからないけれど、どうやら、いろいろな人の意見や書き物を総合すると、
1)教員や専門家によって取材された事実によって構成されたケースを個々人で読み込み、仮説(意見)を自らつくること
2)その後、6名-8名程度のグループに分かれてディスカッションを行い、最後にクラス全体の討論を行う
という形式で進行します。
問題はその後で、その「効果」については、どうやら4つくらいが想定されているようです。
1) ケースメソッドを通して、一般的な意志決定のスキルを獲得させることができる
2) 大量のケースを読み込むことで、将来に出会うであろう、同様の事態に対処するための事例スキーマを形成しようとしている。
3) ケースメソッドにおける議論で、一般的な討議力スキルを獲得させる
4)大量のケースを読むのは「忍耐力」の育成である
ビジネスの分野でケースメソッドを考えている方にとっては、上記はあまり気をひかないことかもしれませんが、この4つの違いは、学習の研究者が見れば、非常に重大な問題に見えるはずです。いわゆる「学習転移」の問題にも波及しますね。ここでは詳しく書きませんが、「どのような教育手法で、何をめざしているのか」、深く考えてみると、面白いことがわかってくると思います。
http://www.nakahara-lab.net/blog/2009/06/post_1526.html
日本の第一人者
関西学院大学専門職大学院経営戦略研究科
佐藤 善信 教授
http://www.kwansei.ac.jp/iba/bs/index.html
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