論語と算盤
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渋沢栄一の著作。
商人といえども、算盤勘定ができるだけではダメで、人間の守るべき道として、論語の大切さを説く。
目次
第1章 処世と信条
第2章 立志と学問
第3章 常識と習慣
第4章 仁義と富貴
第5章 理想と迷信
第6章 人格と修養
第7章 算盤と権利
第8章 実業と士道
第9章 教育と情誼
第10章 成敗と運命
十の格言
渋沢栄一小伝
主なポイント
士魂商才
菅原道真は「和魂漢才」ー日本独自の精神と中国の学問をあわせ持つ、ということをいった。これに対しわたしは、常に「士魂商才」ー武士の精神と、商人の才覚とをあわせ持つ、ということを提唱している。
論語は机上の学問ではなく実学
わたしは『論語』で一生を貫いてみせる。金銭を取り扱うことが、なぜ賎しいのだ、君のように金銭を賤しんでいては、国家は立ちゆかない。
学問と実業が隔たったことに対する批判(朱子学批判)
この学派をつくった朱子という人物が、大学者というだけの存在で、自分自身で実践もするというタイプではなかった。口で道徳を説いたうえに、自分自身でも社会正義のために現場で苦労しようとはしなかったのだ。
精神性の重要性を説く
今日の時代は高度な教育を受けた人物の供給が多すぎる傾向が見受けられる。(中略)精神を磨くことをなおざりにした結果、人に頭を下げることを学ぶ機会がない、という大きな問題が生じてしまった。
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