CCEの履歴

CCE(Cognitive Chrono-Ethnography)

インタビューに基づいて顧客の行動要因を聞き出す方法であり、(1)エリートモニターの選定、(2)行動観測、(3)情報提示を伴う回顧インタビュー、(4)顧客の行動変容モデル構築、というステップで構成される。

CCEの方法論は、認知行動学的な理論に基づいてデザインされており、その特徴の第1が長期間にわたる記憶の呼び起こしである。回顧インタビューをする際に、モニターの長期間にわたる記憶に収まっている情報を、うまく作業記憶に引き出さないと、何を聞いても「あまり覚えていない」という程度の回答しか得られない。

 そこで、インタビュー時に長期間にわたる記憶からの引き出しのキーとして使えるような情報を観測しておき、これを提示しながらインタビューすることで、長期間にわたる記憶の呼び起こしを支援する。

 第2は、干渉と歪曲への配慮である。そもそも人間は必ずしも合理的に行動を選択しているとは限らない。しかし、自分の行動に対して合理的な説明を無理につけようとすることが認知科学で明らかになっている。これらが生じないように配慮してインタビューを構成している。

例えば、日ハムファンへの調査では、試合時にエリートモニターに視点カメラと小型マイク、さらに、心拍計と加速度計を取り付けて記録し、それを基にインタビューを行った。

こうした綿密な調査から、消費者の行動様式を調査し、それを新たな顧客獲得戦略に応用していく。。

細かいけど、こうしたこと一つ一つの積み重ねが、リピーターの確保につながるのだろう。