登山靴

今日、山登りのリーダーとともにザックや靴など池袋に登山用品を買いに行った。最近は、ハイキング、トレッキング、登山が、中高年からブームが始まって、若者、女性にも人気が出ており、ザックやレイン・ウェアなどファッショナブルな登山用品が多くなってきている。

登山靴もしかり。でもリーダーや店員さんの薦めにしたがって、スウェードの手縫いで堅くてしっかりした伝統的な登山靴を選んだ。

登山靴は、最初は皮の裏地であるスウェードの黄土色をしている。新品の靴は、まずオイルを歯ブラシや指で何度か塗り込んでいく。これで雨水をはじくようになる。何度か塗り込んでいくと、アメ色から黄土色になり、自分の足にフィットした形に靴が変化してくる。人間の足は左右違った大きさと形をしているが、出ている部分、引っ込んでいる部分、よく曲げる部分、伸ばす部分が、まるで自分の足の一部のように変化してくる。本当に不思議なものだ。

昔の木の床にワックスを掛け、50年、100年と暮らすうちに、いい具合に黒光りして、傷もまた味となってくるように、登山靴も味わい深い光を放ち、我々を次の登山へ誘ってくれる。何十年と連れ添った相方や友人のように、時が刻まれ、何とも言えない安心感と懐かしさを感じさせてくれるものなのだろう。