6月9日
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2009年
火曜日
日経平均9786.82 -78.81
2008年
6月第一週に読んだ本[その他の本]
北方 謙三
三国志の英傑たち
内容(「BOOK」データベースより)
三国志は、紀元二世紀末から三世紀にかけて、後漢の末期から晋王朝ができるまでの約百年間を舞台に、そこに群雄割拠した実在の英傑たちの歴史であり、同時に歴史物語である。幾多の男たちが、それぞれの夢を追い求め、やがて死んでいく滅びの物語にファンは多い。この本では、乱世を生きた英傑たちの姿や魅力を、ぼくなりの見方を加えながら語っていきたい―。北方謙三が語る『三国志』の醍醐味を纏めた待望の一冊。
呂布、曹操など各人物に一章づつをあて、それについて北方御大が語る・・・というこれも一種の北方三国志のファンブックでしょうか。
「鮮やかに死ぬためには鮮やかに生きねばならない」など、北方御大のポリシーなども書かれておりまして、月並みな言い方ですがファン必読の書、でしょうか。
血涙〈上〉―新楊家将
内容紹介
剣と剣が交錯した瞬間、壮絶なドラマが幕を開ける。
宋建国の英雄・楊業の死から二年。
二代皇帝・趙光義が治める宋国と北の遼国は、燕雲十六州の帰属をめぐって対立。一触即発の状態が続いていた。
業を煮やした帝は、楊業の息子たちに楊家軍再興を命ずる。父を見殺しにされた怒りを胸に秘め、楊家の誇りをかけて立つ六郎・七郎兄弟。
楊家の長となった六郎は、父が魂を込めて研いだ「吹毛剣」を佩いて戦場に向かう。
強権の女王・蕭太后率いる遼国にも、天稟の才を持つ男が現われる。石幻果と名乗るこの男は蕭太后の娘婿で、「吸葉剣」という名剣を佩いていた。
石幻果が父とも慕うのが、「白き狼」と呼ばれる遼軍一の猛将・耶律休哥。耶律休哥こそ、武人のなかの武人、楊業を斃した男だった。
戦場で見えた六郎と石幻果。刃を交えた瞬間、天を呪いたくなるような悲劇が始まる。
軍閥・楊一族の闘いを描き、第38回吉川英治文学賞に輝いた『楊家将』の続編でありながら新展開。中国の原典にはないオリジナルの物語。
青面獣楊志、楊令の祖先で宗建国の英雄・楊業とその一族の戦いの物語、楊家将〈上〉、楊家将〈上〉の続編です。
前作では強すぎるがゆえに漢に疎まれ、宋に裏切られて楊業が非業の死を迎える所で終わりますが、今作は何と前作で九死に一生を得た四郎が記憶を失い、楊業を討った耶律休哥を父と慕う「石幻果」となり、宋、楊軍と刃を交えるのです。
自分が四郎であることを知ったあとも記憶が戻らず「自分は石幻果だ」と宋、楊軍と戦い、かつての部下、兄弟たちを手にかけていく四郎・・・しかしながら巻末で突然記憶が戻り「血涙」を流す・・・
で、ここで巻を切るか!北方御大、商売うますぎ!
血涙〈下〉―新楊家将
内容紹介
吹毛剣から聞こえる父の声――。
勝敗を決する秋が来た。
六郎と剣を交えた瞬間、石幻果の記憶が蘇った。石幻果こそ、宋遼戦で落馬し、記憶を失って遼国に連れ去られた北平寨の守将・楊四郎だったのである。
過去を取り戻した石幻果は、二つの人生を抱えてしまった運命を呪う。敵国で将軍となり、元部下を斬り、兄弟と闘わざるをえなくなったのだ。想像を絶する苦しみのなかで、これから先どう生きるべきか心を悩ませているとき、手を差し伸べたのは、父とも慕う耶律休哥だった。
戦場で石幻果と出会った六郎も、石幻果が兄四郎ではないかとの疑いを濃くする。
直接確かめるべく、石幻果に近づく六郎。疑いは事実だった。
兄弟が敵味方に別れて闘うという苛酷な運命を受け容れ、心に哀しみを宿して戦場に向かう男たち。
闘うことでしか生きられない者たちに、勝敗を決する秋がやって来た。
綾なす人々の憎悪と悲しみが交錯する衝撃の結末。乱世の終わりを彩る壮絶な物語が、いま静かに幕を降ろす。
北方楊家将、ついに完結。
耶律休哥が素晴らしくカッコイイのです。
石幻果の父として四郎を切り殺し、石幻果として蘇らせるのです。
「鮮やかに死ぬためには鮮やかに生きねばならない」
鮮やかに生きた四郎は鮮やかに死に、そして耶律休哥、石幻果も・・・。
たった2冊なのですぐに読めますし、これでもかと北方御大の魅力が詰まっています。
超オススメ。
煤煙
内容(「BOOK」データベースより)
正義派ではない、金のためでもない。ヤミ金融の連中を脅し、言いがかり同然の裁判を起こす。有罪確実な人間を無罪にすることに、暗い喜びを感じる。ご大層な事務所よりも船の上で生きる自由を選ぶ。法を逆手に秩序に盾突く中年弁護士、青井正志。あやふやなこの社会に鉄槌を下すハードボイルド、新たな地平。
「自分を毀す」ために動いている青井正志・・・正直、全く共感できないが、文章はハードボイルドでなかなか。
周囲にしては「そんなに死にたきゃ首くくれ!2年前に首くくれ!」という感じだろう。
数々の苦境を乗り越えていくのも、もうひとつリアリティが無い・・・っていうか、全部成り行き任せなんですよね。
筆は走っているんだけどなぁ。
Amazonのカスタマーレビューは高評価ですね。
杖下に死す
内容(「BOOK」データベースより)
米不足で深刻化する商都・大坂。江戸からやってきた剣豪、光武利之は、この地でひとりの友を得る。私塾「洗心洞」を主宰する大塩平八郎の息子、格之助。救民を掲げて先鋭化する大塩一党、背後に見え隠れする幕閣内の政争。時代の奔流はふたりの男を飲み込み、いままさに幕末への扉を開こうとしている。
はいはい、いつもの剣豪剣豪、無敵無双モードね・・・と思っていたら、剣豪は剣豪なんだけど、大塩平八郎の息子、格之助と友情を暖めて、その純粋さにやきもきして回りを探ってみるんだけど、結局最後は な に も し な い 。
その友情ゆえに、友を尊重するがために、何も出来ない、その死を座して待つ。
そこに至るまでの心情、苦悩が丹念に描かれている。これは主人公に限らず、本作では登場人物の描写が皆細やかなのだ。
ストーリーは悲劇的だが、読後感も悪くない。これまたオススメ。
辺見じゅん
ダモイ 遥かに
出版社/著者からの内容紹介
太平洋戦争がおわり、旧満州や朝鮮半島や樺太にいた70万人近い日本人が、ソ連(今のロシアをふくむ国)によってシベリア各地の収容所に連れて行かれ、過酷な労働をさせられました。
島根県出身の山本幡男さんは、シベリアの収容所に連れて行かれたひとりでしたが、最後まで希望と誇りを持ち続けました。
彼は日本への帰国(ロシア語で「ダモイ」)を果たせず、シベリアの収容所で亡くなりましたが、彼の遺書は、ソ連の検閲をくぐりぬけて、収容所の仲間達によって驚くべき方法で持ち帰られました。
その驚くべき方法とは?そして持ち帰られた遺書の内容とは?
出版社からのコメント
平成元年に刊行されたノンフィクション「収容所から来た遺書」(文藝春秋刊)から20年近く経ち、新たな事実が分かってきました。
このお話を、こども達をふくむ多くの人に伝えたいと、新たに小説として、もうひとつの物語が出来上がりました。
小学校高学年より読めるようにルビもふられています。
また、巻末には注釈ものっています。
望郷と家族への思いが伝わってきます。正直、小学校高学年には難しい・・・というか、親の世代が読んでその思いが何とか酌める、というものでしょうが、つい先日起こったシベリア抑留について、数多くの日本人に、それこそ小学生から知っておいて欲しいという熱いなのでしょう。
文章も平易ですが、決して平板ではなく、大の大人の鑑賞にも勿論十二分に堪えられます。
課題図書な。
三浦展
下流社会第2章
Amazonのカスタマーレビュー低すぎワロタ。でも、正当な評価ね。
統計処理をしていない統計?データを並べて自説を開陳するという手法が延々と続きます。お前のブログでやれ。
しかもその統計?データ自体が著者の会社の出したものだという自作自演っぷり。
演じるならキッチリ演じて欲しいものです。
久々に「紙の無駄」といえる本でした。
谷 恒生
群星、梁山泊に翔ける 新誌・水滸伝
内容(「BOOK」データベースより)
九百年昔、宋王朝の末期、風狂皇帝・徽宗の治世―。金権腐敗の悪政に背いて梁山泊に翔け参じた義賊、豪傑、悪漢、曲者、美女、謀反人たちが繰り広げる痛快壮絶な叛乱のドラマ。『三国志』とならぶ、中国歴史文学の傑作が、鬼才の筆で現代に蘇る。
風狂皇帝・徽宗が李師師より寝物語に108星の逸話を聞くという千夜一話方式です。70回本が元?ということで、梁山泊の面々108星が風狂皇帝・徽宗の所に勢ぞろいする所までですが、1冊にまとまっているし「どういう話かな」を知るには良く出来ているように思います。
大坂大阪―変遷を古地図・古写真で追う (歴史群像シリーズ 城と城下町 2)
タイトル通り、古地図・古写真で大阪の遍歴を追ったグラフ誌です。
自分の住んでいるとろろだけに、見知った場所場所が色々と出てきて、古地図の隅の地名などを見ているだけで楽しいです。
東京、名古屋、大阪が出ているそうですので、居住者にはオススメ。
2006年
日経平均14400円台に突入[株]
ダメリカは下げ止まったが、日本は寄り天で結局は下げは止まらず。
ついに14400円台に突入です。
1ヶ月前の5/8の終値は17291.67ですから、1ヶ月で2800円ほど下がったことになります。
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